2015.1.13
 受賞者決まる

  「学部生の部」:最優秀賞に間瀬有麻奈さん
               「日中間の多面的な相互理解を求めて」
  「大学院生の部」:最優秀賞の該当者なし、優秀賞に3人  

 「第3回宮本賞(学生懸賞論文)」には、「学部生の部」、「大学院生の部」を合わせて49人(グループも含む)から応募がありました。内訳は「学部生の部」29人、「大学院生の部」20人です。宮本雄二審査委員長など6人の審査委員によって厳正な審査を行った結果、「学部生の部」では、間瀬有麻奈さん(愛知県立大学)の「日中間の多面的な相互理解を求めて」論文が最優秀賞に輝きました。「大学院生の部」では残念ながら最優秀賞の該当者がおりませんでしたが、陳嵩さん(東京大学)ら3人が優秀賞に選ばれました。2015年1月19日(月)の午後6時から学士会館にて表彰式を行います。
 応募者の約8割は中国人学生でした。日本の大学に留学している学生だけでなく、中国大陸の多くの大学からも応募がありました。「学部生の部」では、応募大学が合計17校、うち中国大陸から8校でした。複数の応募者があった大学としては、日本大学、東京外国語大学、三江学院(南京)、中国人民大学(北京)、早稲田大学、立命館大学、上海商学院(上海)があります。一方「大学院生の部」では、応募大学が合計15校、うち中国大陸からは6校でした。複数応募の大学は、北京外国語大学(北京)、中国人民大学(北京)、立命館大学となっております。
 宮本賞への応募数は第1回が合計12人、第2回が合計27人でしたので、回を重ねるごとに応募者が飛躍的に増えていることが分かります。特に今回からは「学部生の部」、「大学院生の部」に分けたことが応募者数の増加につながりました。論文のレベルも向上著しいものがあります。宮本賞はいまや、日中の若者による相互理解を深める上で大きな役割を発揮し始めたと言えます。ことしも第4回宮本賞の募集を6月頃から開始しますので、皆様方のより一層のご協力をよろしくお願いします。


第3回宮本賞受賞者

<学部生の部>
  ●最優秀賞=副賞:10万円
    ▽間瀬有麻奈さん(愛知県立大学外国語学部中国学科4年)
       「日中間の多面的な相互理解を求めて」
     
(「N師範大学」の中国人学生および外国人留学生が日本をどう見ているかを調査に基づき克明に分析。特に中国人学生の日本理解の深さや妥当性に筆者は驚いている)
  ●優秀賞=副賞:3万円
    ▽佐々木沙耶さん(山梨県立大学国際政策学部3年)
      「日中間における歴史教育の違いに関する一考察」
     
(日中両国の実際に使用されている歴史教科書の記述を具体的に比較検討。最後に、両国の歴史教科書の表現方法や使用する資料をできるだけ統一することを提案している)
    ▽陸小璇さん(中国人民大学4年)
      「日本人の『甘え』心理の働き方——漫画『ドラえもん』を中心に——」
    
 (土居健郎『「甘え」の構造』を基礎にして、日本人の日常生活にみられる「甘え」現象を分析。マンガ・ドラえもんを研究資料として選んだところがユニーク)
    ▽韓静さん(日本大学商学部3年)ほか6人
      「日本における外国人学生の就職と大学の支援施策に関する一考察」
     
(種々の問題を抱えている日本での外国人留学生の就職と大学の支援施策について、文献資料から現状を分析すると同時に、直接外国人留学生にアンケート調査を行って生の声を聞き出している)
     注:日本、中国、マレーシアの混成チームで、メンバーは研究代表者の韓静さんほか、蒋昱さん(3年)、タンヨンピンさん(3年)、陳萍萍さん(3年)、韓姜美さん(2年)、関野憲さん(2年)、李璐さん(2年)の6人です。
 
  ●佳作=副賞:図書券(5000円相当)
    ▽丸山健太さん
(早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科3年、北京大学国際関係学院双学位留学生)
      「中国における非効率的市場の存続―売り手の行動に着目したゲーム理論的分析とその原因の考察―」
    ▽渡辺航平さん(早稲田大学法学部3年、北京大学国際関係学院) 
      「僕らの日中友好@北京活動報告レポート」
    ▽耿小蘅さん(中国人民大学日本語学科13年卒業)
      「日本メディアの中国進出についての研究—『朝日新聞中文網』の中国報道記事を中心に——」

<大学院生の部>
  ●最優秀賞=副賞:10万円
    ▽該当者なし
  
  ●優秀賞=副賞:3万円
    ▽陳嵩さん(東京大学大学院学際情報学府博士課程後期課程5年)
      「尖閣諸島(釣魚島)問題をめぐる反日デモに対する中国民衆の参加意欲および規定要因に関する所得階層ごとの分析
     
(所得階層別の「反日デモへ の参加意欲」についてアンケート調査を行い、地域別・年齢別に特徴を抽出して、低所得者層の強い愛国意識と反日感情の存在を明らかにした)
    ▽丁偉偉さん(同志社大学大学院社会学研究科博士後期課程2年)
      「日中関係促進とテレビ番組の役割に関する一考察 ―中国中央テレビ 『岩松が日本を見る』の分析を例に―」
     
(中国テレビ番組「岩松看日本」を取り上げ、番組の詳細な分析を行い、世論形成にテレビの果たす役割を検証した)
    ▽王鳳陽さん(立命館大学・政策科学研究科・D2)
      「食品安全協力の視点から日中関係の改善を考える」
     
(食品の安全を守る日中両国の協力体制から日中関係のあり方を考察。今後の両国の協力体制の課題などにも言及している)
  ●佳作=副賞:図書券(5000円相当)
    ▽王暁健さん(中国人民大学国際関係学院外交学系大学院1年)
      「中日協力の視点から見る東アジア経済一体化の可能策」
    ▽張鶴達さん(神戸大学大学院法学研究科国際関係論研究生)
      「日本の対中政策における支援と抑止-長期的戦略と短期的目標-」


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<審査委員長>
    宮本雄二(元駐中国大使)
<審査委員> アルファベット順
    江原規由(国際貿易投資研究所研究主幹)
    加藤青延(NHK解説委員) 
    大久保勲(福山大学名誉教授)    
    佐藤保 (元お茶の水女子大学学長)    
    杜進  (拓殖大学教授)     

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