古いカメラの魅力
(F3のドレスアップ)
(2016年7月30日深夜)
![]() 古いカメラは機械的に連結しているのが見えるんです |
もう半年も前の話ですが、CP+で中古のカメラを買いました。今回はそのカメラのその後と、古いカメラの面白さについて語ります。 |
メカメカしています![]() 電子制御、電気接点が当たり前の現代ではメカニカルな構造物は見ているだけで楽しくなります |
半年も経ってしまったので、改めていきさつからお伝えいます。 古いカメラの魅力はメンテナンスさえしっかりすれば、将来にわたって使い続けることができることです。最新型のデジカメは電池駆動であるため、電源が確保できなければ単なるゴミです。ほとんどのデジカメは専用電池を使うため、買ったときすでに余命20年が宣言されたも同然となります。メンテナンスも専用の機材が必要となります。基盤やICチップが手に入らなければ誰も手を出せません。 これに対し機械式カメラは現物さえあれば何とか使い続けることができます。 |
ありました!![]() 機械式カメラを探していたのですが、かつての中堅機器ニコマートを発見しました |
そう思い、古い機械式カメラを探していました。すると、今年のCP+では何と中古カメラの即売会も同時開催でした。オレは新作そっちのけで、中古カメラの会場に入り浸ったのでしたw。そして見つけたのがこのニコマートFTNです。何とたった2,000円で売っていました。 このカメラは当時のニコンの入門機カメラですが、かの名機ニコンFを下支えしたカメラといっても過言ではありません。ここ一番の性能はニコンFに譲りますが、多くのプロカメラマンがニコンFのサブカメラとして重宝したとのことです。そんなカメラが2,000円で売られていたのですから、買うしかないですよね。ずまろんさんが驚く勢いで買ってしまったのでした。 |
ズームレンズ発見!![]() 綺麗なレンズですが、マニュアルズームの一つの意匠は被写界深度線の「ヒゲ」です。 |
そうなると、このカメラにふさわしいレンズを探すわけですが、もちろんマニュアルレンズです。そう思いながら会場を物色していると、35−105mmズームを見つけました。5,800円です。美品です。レンズはもちろん、表面に傷一つありません。ピント・ズームリングを動かす際の重さが実に気持ちいいんです。迷うことなく買ってしまいました。 しかし、このカメラとレンズの組み合わせは約15年の世代格差があります。組み合わせたとき不格好に見えます。やっぱ、中古カメラは時代も合わせて選びたいですよね。 もっとも、機能で選ぶとしたら見た目はどうでもいいはずですが、オレの場合、機能だけで選ぶと最新デジカメになってしまいます・・・。 |
専用ストロボ!![]() 専用ストロボはなかなか売れないのかもしれません。たった500円でした。 |
そういう思いがあったからでしょう。CP+2日目は使う・使わないではなく、格好よく組み合わせられるものを探しました。すると、たった500円でSB12がありました。このストロボはF3専用のストロボで、F3に取り付けると実に美しい姿となります。これまた即決で買ってしまいました。家に帰り、早速手持ちのF3と組み合わせました。その美しさに思わずうっとりしてしまいました。まぁ、マニアの戯れ言と思って見てやってください。 |
標準的な組み合わせ![]() 発売から30年以上経ちましたが、今でも魅力的な形です |
ところで、カメラをインテリアとしてみた場合、昔のカメラは絵になります。特にメカとして合体していく様子に魅力を感じる人には分かると思います。 こちらはニコンF3のボディに50mmF1.4を取り付けたところです。なかなか絵になっていると思います。F3が全盛の時代、カタログの標準でした。さすが、ジウジアーロ(カーデザイナーとして知っている人も多いと思います)のデザインです。 |
フードを付けるとフードを付けると・・・![]() フードを付けると、それだけで雰囲気が増します。 |
さらにフードを付けてみましょう。力強さを感じます。実際、フードは屋外撮影では必須です。余計な光を映り込ませないだけでなく、レンズの保護としても重要な役割を果たします。 |
専用ストロボを組み合わせ![]() たぶんこれは当時のカタログに使われた組み合わせだったと思います |
では、ここに今回入手したストロボを付けてみましょう。おお、かっこいい!一つの世界が構築されました。ただ、惜しむらくはこの取付ではストロボの文字が逆さです。このような使い方も出来るのですが、ニコンとしては少しでも斜めから光を当てることを目指したのでしょう。 |
発光部を標準の位置に![]() 斜めから光を当てようとすると、ストロボの発光部はこの位置になります |
ですから、標準的な取付はこのようになります。この向きが標準的ではありますが、デザインが散漫になってしまいました。何か強力なアイテムが必要です。 ところで、気付いたかもしれませんが、このストロボの取付は特殊です。ニコン専用のシューを使っています。この当時のニコンは華奢な標準シューではなく、頑丈な専用シューが良いと考えていたようです。 |
モードラを組み合わせ![]() モードラを取り付けたことで、ストロボに負けないボディーになりました |
ということでモードラを付けてみます。散漫になってしまったシステムがまた引き締まりました。でもレンズが弱くなってしまいました。 モードラからストロボまでが完全に一体化しています。一見力強く見えるこの構造ですが、ストロボに衝撃(混乱の中で使っているときなど)が加わると、カメラが破損してしまうようです。場合によっては漏光にもつながるようです。一般的なシューであればストロボが壊れるだけで済みます。ニコンの専用シューは事故時にカメラを傷めるケースが多く、ニコンが専用シューを採用したのはこのF3が最後でした。 |
これが対抗できるレンズです!![]() これだけの重装備で撮影会に行けば間違いなく注目されると思います |
ということで自慢の85mmF1.4に取り替えます。いやー、威風堂々としています。最強の取り合わせです。グリップの塗装のはげ具合が使い込まれている雰囲気を醸し出しています(実はこのモードラ、塗装がはげやすいという欠点があるんです・・・)。これなら家具として飾っておいても絵になりますよね? 個人的にはこの組み合わせが歴代ニコンのカメラの中で最強と思っています。長いレンズの中にはもっとカッコ良く組み合わせが見える場合もあると思いますが、家具として飾る場合はスペースも重要なファクターだと思います。 |
昔、自慢していた組み合わせ![]() すでに持っていたストロボと組み合わせたところ |
ちなみに以前はこんな感じの組み合わせで使っていました。持っていたストロボをアダプター(ガンカプラー)を介して取り付けた状態です。30年前、結構自慢げにしていましたが、今見ると、ちょっと不細工ですねw。 ガンダム世代としてはこういう合体でパワーアップしていくことにわくわくします。現代のカメラは機能的にはよくまとまっていますが、ちょっと淡白かなって思っています。 ってことで、如何でしたか。ニコンF3のドレスアップの顛末は。ってか、あれっ?ニコマートの話はどこ行った?仕方ありません。また、改めてお伝えします。 |