CARE Thailand

  RAKS Thai Foundation

                     農村部の産業促進プロジェクト

 

 

 CARE Thailand/

 RAKS Thailand  

   Foundation

 

85-187 Phaholyothin 11,

Samsennai, Phayathai,

Bangkok 10400

THAILAND

 

TEL:(66-2)2795306-7

FAX:(66-2)2714467

 

E-mail:

  mailto:carethai@ksc.th.com

 

(日本人コーディネーター)

  坂田 久美子


 

     現状と課題

 過去10年にわたるタイ開発計画は、経済の成長に力点が置かれてきた。これによって経済は急速に成長したものの、社会や環境に大きな打撃を与えることになった。貧富の差は大きく開き、天然資源は崩壊され人々の生活の質は低下している。1997年来の経済危機の影響を受けて東北タイの村から出稼ぎに出た下層労働者の多くは失業し、なすすべもなく村に戻っている。タイ全国の失業者数は300万人、そのうち70%は、東北タイの出身者である。近年になってタイ政府は、人材育成に焦点を当てた計画を打ち出し、特に農村地域の経済開発を主眼に置いている。

 この方針を受けてRAKS Thai Foundationでは、東北タイ9県の中から53ヶ村を選び。産業の促進を図っている。

 

     プロジェクト概要

  CARE/RAKS Thai Foundationは、東北における農村開発の事業を、1985年から行ってきた。その長年にわたる経験を生かし各セクターに働きかけて、農村部の自立を促し、以下のような産業開発プロジェクトを行っている。

  1)企業レベル:産業拡大の可能性のある村の代表者との間で、開発ビジネスプラン、生産性とマーケティングプランについて話し合いを持ち、お互いの事業参加の方針を決定する。

  2)コミュニティーレベル:これまで特に技術も持たず出稼ぎに行くしか方法の無かった人たちを対象に、職能トレーニングを受ける機会を提供する。技術が向上すると共にコミュニティの意識が高まり、それに伴って都市集中型の産業を地方にも分散させることができる。

  3)政府レベル:地方への拡大をやり易くするために、税金や利息の削減、マネージメント・トレーニングの提供をする。これにともなった情報提供活動も行う。

 

             活動の広がり・成果

 RAKS/Thai Foundationは、各セクターとの調整を図るために、パートナーシップの確立に努めてきた。スタッフは村に泊まりこみで人々と話し合いを持ち、真のニーズを受け止め、さらには農村の意識を高めることを主眼に置いた活動をしている。

 これまでに伝統織りを生かした小物、バック、草木染めの綿やシルクの服地、カゴ製品、陶器、和紙花、学生服など様々な製品を各地に生み出し、手に職の無かった地方の人々が自立に向けた動きを始めている。

 こうした経済活動の地方分散モデルは近隣途上国にも生かされるものと期待する。

      

    (CARE/RAKS Thai Foundation資料より)