「うちの料理はこの町じゃ有名でね、食事だけしにくるお客も多いんだよ」 で、疑問は、はたして音楽と食事は並立できるのだろうか、というところに行き着くのである。 聖徳太子は一度に七人の訴えを聞いて決裁したといわれる。 |
2008年1月30日 |
東北三県ツアーへ行った。 八戸の会場、階上(はしかみ)町の《東門》はホテルから20km離れているので、必然的に車である。演奏が終わって会場(ここは美味しい蕎麦屋さんである)で打上げ。誰かが運転して戻らねばならず、当然その任にあたる人は飲めない。真ちゃんが犠牲的精神で「今日はぼくが運転します。どうぞ飲んで下さい」というのを有難く受けて私とヒロシは、青森から来てくれた阿部さん差し入れの米焼酎をロックで……。 ワシくらいの歳になると、どんなに遅く寝ても朝7時には目覚めるノダ。 ヒロシ「ほ、本当に書いたの? 朝メシに現れないから怪しいと思ったんだ。ほら〜っ、真ちゃん、どう責任取るのっ? 君のひとことでとんでもないことになったんだからね。このトリオは打上げだって油断できないんだよっ。いつも緊張感持っていないといけないって言ってるだろ」 てなことで盛り上がる車中。 |
2008年6月30日 |
前回のエッセイを読んだ方たちの間で論争が巻き起こっているのだそうな。“山男に電話をかける”というくだりのもとになった歌が、である。 四拍子派は途中で三拍子が入る 4443 4443 ですな(電話番号にもなる)。
三拍子派はすっきりとすべて 33333 33333 (ただし電話番号には???)。
三拍子派の利点はなんといっても手拍子が裏返る心配がないということだ。宴会にしろコンサートにしろ容易に一体感が味わえる。さらに楽譜を読むことを敬遠するジャズ・ミュージシャンにとっては朗報である。「あ、三拍子やってれば良い? ほいきた」
みたいなことが起きる。 ならば四拍子派に「ぎなた」は無いかというと、あるんだな、これが。
って何だ? ルナ→月、月夜? うはは。
とアクセントの音節が強拍に来ているから「ぎなた」ではない。
山男の電話番号は 4452 4443 (03や06をつけて電話してはイケマセン)。 この歌、曲名が『山男の歌』。作詞神保信雄、作曲者不詳となっている。
三番は
え? 飯盒ご存知ない? 「はんごう」はアルミニウム製の深底、つぶれた円筒形の鍋兼用弁当箱。軍隊や登山ではこれを直接火にかけて飯を炊く。 ところで、『山男の歌』に元歌があるのだとは知らなかった。しかもそれが海のものとは……。海軍兵学校で歌われていた『巡航節』だという。音源を聴く機会があったので採譜してみた。
酒保とは軍隊の営内にある日用品飲食物の売店。そこの羊羹が好物とはね。
二番
チルラーはtiller。端艇(ボート)の舵の柄だとか。鬼は教官だな。 |
2008年8月4日 |
Bach氏。ヨハン・セバスチアン・バッハ。 それはさて置き、Bachである。 なんかフリー・インプロの導入に良さそうな気がしてきた。 |
2008年8月25日 |
ある会館から責任重大なことを頼まれた。 これが出生時に植え付けられた個性なのではないか。 フルサイズ四台から一台を選ぶのに、私の採った方法の一端は次のごとし。 |
2008年10月3日 |
バッハを中国語で書くと(PDFファイル) |
2008年10月27日 |
「サトーくんジャズ始めたんだって? ジャズってどんなもの? これジャズで弾いてみてよ」
――みたいなもの。むろん対位法はもっとずっと奥深いアリガタ〜イものではあるのですよ。 で、バッハは対位法の大日如来みたいなお方であるからして、根本教義を取り去るなどとんでもない、というような先入観を皆さんお持ちなのではなかろうか。さらに云えば、対位法的な処理の常道として、もとになる旋律(さっきの例では最初の人の一言目)にからんでくる対旋律(二人目に移行した一言目にからむべく一人目が考える二言目)はもとの旋律の束縛(つまり調やら潜在的な和音の)を受けるわけで、なんとなく堅苦しいことになってしまうのだ。 たとえば、 こいつをこんな風にラテンチックな3拍子で またまた真ちゃんとヒロシを目点にしてしまったのだが、演ってみると意外に面白かった。で、悪ノリついでに少しずつ書き溜めてアルバム一枚ぶん以上になった。来年はじめには録音して見ようかなとおもっている。 | ||||||
2008年12月05日 |
Carpe diem vita brevis Carpe diem vita brevis 〈Brother Thelonious〉の4本入りケースには「このビールはThelonious Monk
Insutitute of Jazzとの連携で発売されています。ケースひとつ売りあげるごとに、ジャズ教育をする本学院にたいする貢献が発生します」と印刷されている。
いうまでもないが、イタリックのところはモンクの曲だ。 恐れ入りました。小さな町の地ビール会社がこれだけ文化的な活動をする。 実はこのビール、クリスマスのライブのとき、湘南にお住まいの落語好き(そしてジャズ好き)のIさんが下さったもの。 |
2008年12月30日 |