利益を考えない小音楽会

 ホール持ちとして、年数回質の高い音楽会を開催するように心掛けています。このような小ホールでの開催は面倒なことばかり、大切な収入を音楽会の赤字で消してはと私は積極的ではないのですが、周囲の意見を聞いて年数回はということでやっています。
音楽会の開催精神は利益は出さないという方針で、チケット代は最高額でも3000円で140席程度ですから満席でも40万円程のお金しか集まりません。一流の演奏家に理解をお願いしたうえの開催でホール経費などで残るものはない、自分達の人件費は考えないというのが方針です。

 小さな音楽会を開催している方々が多くいますが、スポンサーでもついていない限り大方このようなものでしょう。ところが残念なことは、かなりの人々から「儲かるだろう」と思われていたり言われることです。「こんな入場料で、このような演奏家を」と感謝されたときには本当に嬉しく思いますし、疲れがとれますし、またやらなければという気になります。