2025年5月24日(土)井上記念病院8階大会議室で、第31回ももはな会を開催しました。新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、今年度から完全対面形式に戻っての開催になりました。参加人数は総勢41名、たくさんの会員さんと久しぶりにお会いすることができて、スタッフ一同、喜びもひとしおでした。
 井上記念病院乳腺外科部長 椎名伸充先生が「乳がん診療のアップデート」をテーマに講演しました。乳がんの罹患率は増加傾向にあること、発症のリスク、新しい腋窩治療など講演内容は多岐にわたりましたが、難しくなりがちな内容を参加者が理解しやすいように丁寧に解説してくれました。とくに患者・医師関係と診療の進め方の変遷は、医療の進歩とも関係しているので、これからの乳がん治療は、より一層、自分の状態を知ることが大切だと思いました。
 講演後の茶話会は、参加者が自由に会話できるように5〜6人の少人数に分かれて開催しました。はじめて同士だと、どうしても緊張して上手く話せない参加者もいるかもしれないと、リラックスしてもらう事を目的に、まずはトランプでババ抜きをやりました。「久しぶり!」「誰のカードを抜けばいいの?」など、会場は一気に和やかムードに。時間が足りないと感じるほど、みんなで充実した時間を過ごすことができました。

 講演内容(一部抜粋)
乳がん関連の
生活習慣因子は、
肥満や飲酒などが
あります
5年以内の再発の割合が明らかに減っています。
検査や手術、薬物治療の進歩と思われます。
当院のデータです。
転移再発症例において高齢者の予後(累積生存率)は
悪いです。
高齢者でも積極的に乳がん検診を
お勧めします!
シェアード・ディシジョン・メイキング(SDM)とは
医師と患者が対等な立場で情報を共有し、患者の価値観や希望を踏まえて、最適な治療方針を共同で決定するプロセスです。
特に乳がん診療は近年、手術や薬物療法において複数の選択肢が標準治療として認められるようになっている経緯があり、SDMの重要性は増しています。