2019 年 10 月 19 日(土)井上記念病院 8F 大会議室で第 10 回ももはな会を開催しました。当日、午前中雨が降っていましたが、午後には願った通り止んでくれました!良かった!総勢 38 名の参加がありました(*^_^*) 市民ボランティアグループの金平糖より代表の松尾さんと佐藤さん、井上記念訪問看護ステーションライフパートナーより看護師主任の南山さんをお招きし、「介護する側、される側〜体験や経験は、価値ある社会資源という考え」「在宅医療の現場」についてご講演いただきました。ご講演はとてもわかりやすく、皆さん熱心に聞きいっていました。

金平糖は、メンバーの病気、家族の
ケア、看取り体験を通してそのとき
“あったらいいな”を形にするため
2011 年より活動を開始しました。

主な活動は 2 つ
“ケアグッズを作る・届ける”では、
グッズを医療機関や福祉の現場にお届けし、
“ケアする人をケアする”では、
アロマセラピ−やヨガで心とからだのメンテナ
ンスを行い、ほっと一息・おしゃべり・相談す
る場の提供やミニ講習会等も行っています。
私の義母は、本人の希望で最期を自宅
療養で過ごしました。在宅サービスを
利用し家族でサポートした体験につい
てお話しさせていただきます。
サポートする家族は本人の病状を受入れることが
なかなかできませんでしたが、本人の強い希望が
あったこと、在宅に移行するにあたり信頼できる
在宅診療専門医につなげてもらえた事等より、家
族で看る覚悟をすることが出来ました。その後、
本人の希望も聞きながら看取りに向けて家族で確
認し合いました。病状や治療についての伝え方、
サポートしている家族の支え方、サービス提供者
とのかかわり方についてはとても悩みました。
    在宅療養のサポート体験から学んだこと
1. 家族が本人とともに希望を持ち続けること
2. 自ら情報を得ようと行動すること
3. 家族以外の第 3 者の支援を積極的に取り組んでいくこと
4. 支える側が意識的に心身の健康を保つこと
    義母は、今も私たちのサポーターです
大好評!吉見さんによる
ミニ運動始まりま〜す!
胸を大きく開いて、深呼吸し
ましょ〜
顎を上に手で押して、
首をのばしまーす!
今月より訪問看護ステーション
として病院から独立しました!
スタッフ看護師 3 名体制で活動
開始しております。
40 歳以上の方が保険料を払い、いざ介
護が必要になったとき、最期まで自分ら
しく暮らせるように介護をする家族の経
済・心の負担を軽くし、みんなで支え合
おうと始まったのが「介護保険」です。
介護サービスは、居宅介護サービスや施設サービ
ス・地域密着型介護サービスなど様々です。
また、訪問看護と訪問介護があり、看護は医療処
置行為にあたる点滴、褥瘡創処置、導尿など、介
護は食事のお手伝いや口腔ケアなどです。
訪問看護部門を発足して 10 ヶ月、今月から訪問
看護ステーションとして 24 時間体制を組み、昼
夜問わず利用者様を支えることになりました。
訪問看護を開始して感じたこと
やっぱりみんなおうちがいいんだよね
やってみると意外にできたね
迷うのも大事だけど・・・
帰りたいと思ったら帰ってみませんか?
私たちが全力で協力します!
ももはな会終了後、
演者を交えて茶話会を開
きました。参加したほと
んどの方が参加してくれ
ましたよ。
  様々な声を伺いました
・ご自身の親を施設でお願いした
 が、思うような介護をしてもらえな
 かった。「訪問看護を利用したら自
 宅で介護出来たかもしれない・・早
 く知りたかったです」
・「訪問看護と訪問介護の違いを理
 解することが出来ました!」
在宅療養するには、サポート提
供者に本人・家族は遠慮がちで
すが、お互い思ったことを話
し、積極的に関わることが大切
ですね。
金平糖の松尾さん、佐藤さん
井上記念訪問看護ステーションライフパートナー南山さん
ご講演、ありがとうございました。
介護する側される側〜体験や経験は価値ある社会資源という考え〜
ボランティア「金平糖」松尾陽子さん 佐藤真生子さん  

〈在宅の看取りが教えてくれたこと〉
その 1. 義母のこと 昭和 11 年生まれ 教員として 35 年勤務 元気でお茶目な性格 2006 年 最初の病院で肺がんと診断、遠隔転移あり 家族は「無治療という選択肢もある」と説明を受けた その後、県内がん専門病院に転院。
2008 年春まで通院治療 2008 年 6 月より在宅ケアを開始 同年 8 月永眠(享年 71 歳)
その 2. なぜ、最後まで在宅で過ごすことができたのか
本人の強い希望があった 義父が覚悟した?! 信頼できる在宅医療専門医につながった 介護保険制度を速やかに活用出来た 医療的にケアが少なかった
その 3. どのようなケアを受けたのか
医療サービス@訪問看護 A訪問診療 B針治療(緩和)
福祉サービス@福祉用具の貸与 A訪問介護 Bケアマネジメント
別居家族は @週末ケア A相談 Bサービス提供者との連絡・調整
その 4. 看取りに向けて確認し合ったこと (1)子ども達と@普段通りに過ごすこと A側に行って話しかけること B変化があっても大きな声を出して騒がないこと (2)大人たち@子ども達に話したことと同じようにすること A緊急時もあわてて救急車を呼ばないこと B積極的に延命治療はしない(本人の希望)
その日が来て 早朝、夫、息子家族に囲まれて静かに他界。皆、それぞれの思いを語りかけ、体をさすり、歌を歌っておくる。
        主治医到着、確認後、看護師とともに着替えエンゼルメイクを、子供たちも手伝った。
その 5. 悩んだこと(1)病状、治療についての伝え方(再発や転移、治療の限界が乗じた時)
(2)義父の支え方(不安、拒否への対応、苦しみの受け止め方) (3)サービス提供者とのかかわり方
その 6. 私たちの支えは(1)義母の姿勢 尊厳・感謝 覚悟(2)専門職の支援 安心 安定(3)学びの場 気づき 立て直し
その 7. 看取りが教えてくれたこと
(1)家族が本人とともに希望を持ち続けること(2)自ら情報を得ようと行動すること(3)家族以外の第3者の支援を積極的に取り込んでいくこと(4)支える側が意識的に心身の健康を保つこと


在宅医療の現場から〜訪問看護とは
井上記念訪問看護ステーションライフパートナー 主任 訪問看護師 南山千佳子さん
井上記念病院の訪問看護ステーション
平成 6 年に訪問看護ステーションを立ち上げ、平成 21 年に休止。平成 30 年訪問看護部門を発足、訪問診療と訪問看護で在宅部門として再開、その間スタッフを増やし令和 1 年 10 月「井上記念訪問看護ステーションライフパートナー」として生まれ変わる。24 時間 365 日 3 人で千葉市内を駆け巡ります!
井上記念病院訪問ステーションでの事例 〜受傷から入院生活 退院後に至るまで〜
S さん 94 歳女性 ・胸椎圧迫骨折で入院 ・入院前の生活は長女夫婦と同居 日中は一人で生活。認知症状はあったが、外出以外は自立した生活をしていた・入院当初は落ち着いていたが、環境の変化と痛みの為、せん妄症状が出始め、安静が守れなくなった。夕方から不穏になる。食事もとれず毎日点滴。・訪問看護開始となり、特別訪問看護指示書にて毎日点滴訪問。ほとんど寝ていて会話ができない。点滴が命綱。薬が飲めていない→主治医と相談し減薬。体調回復の兆し。
食べれるように!起きてリハビリを開始、歩けるように!毎日の訪問看護が隔週1回になり、訪問看護でのリハビリも卒業。
現在は週 3 回ディサービスを利用できるまでに回復しました!
お看取りをして感じたこと
訪問看護部門を発足して 10 ヶ月、この間お見送りした利用者様は4名おられます。
やっぱりみんなおうちがいいんだよね やってみると意外にできたね 迷うのも大事だけど・・・
帰りたいって思ったら帰ってみませんか? 私たちが全力で協力します