開催日時:平成31年3月9日(土)14:00〜16:30
講演・演者:
@ 「パンケーキに関する栄養学」(株)LEOC ACD本部急性期医療食事開発本部次長 M松明香先生
「米粉を使ったパンケーキ作り」実演・指導   〃
A 「乳がんと食事について」 井上記念病院 乳腺外科医長 椎名伸充先生

@ 「パンケーキに関する栄養学」
1. パンケーキとは
フライパンで焼いたケーキ。ホットケーキはパンケーキの一つ。
・厚みがある→“ホットケーキ” ・薄いもの→“パンケーキ”
2. 小麦粉と米粉の違い
(*^_^*) 米粉のうれしい!
  ・グルテンが含まれていない(混ぜすぎてもOK!)
  ・ダマになりにくい(ホワイトソースが作りやすい!)*シチュー、ドリアなど
  ・吸脂率は小麦粉50%、米粉30%でヘルシー(うれしぃ!!)
(T_T) 米粉のかなしい
  ・価格が少しお高め  ・用途により沈みやすい
3. 砂糖とは
ブドウ糖=体のエネルギー源
原料サトウキビの種類
  • 上白糖:甘味のみ抽出した生成砂糖。ミネラル・ビタミン等必要な栄養素も取り除かれている
  • きび糖:精製した液を煮詰めたもの。ミネラル・カルシウム等の栄養素が残っている
  • 黒砂糖:サトウキビのしぼり汁を精製しないで煮詰めたもの。砂糖の中では栄養素を多く含む種類。独特のコクや渋みがあり、色・味共に影響を与える
4. 脂質制限のポイント
調理方法
揚げ物は避け、フライパンを使用し揚げ焼きにすると良い。また、蒸す・煮る方法で加熱すると、素材の旨味がUPし、減塩効果が得られる!
食材
  • 肉:鶏肉の脂身は栄養分が含まれていないため落とした方が良い。もも肉1枚の脂身を取り除くことで100kcalCUT出来る!豚肉は脂身にビタミンBが含まれているため、適量摂取がお薦め!また、バラ肉ではなく、赤身を選ぶとより良い。
  • 魚:白身魚は比較的低脂質
A 「乳がんと食事について」
1. 乳がんに良い食べ物
2108年の乳癌診療ガイドラインから「非でんぷん野菜」「食べ物に含まれるカロテノイド」「カルシウムを多く含む食事」「大豆食品」は、乳がん予防の可能性があるとされており、乳製品などをお薦めします。
 
 
 
 
 
 
 
<カルテノイドとは>
人が摂取しているカルテノイドとして、β-カロテン(にんじん)、β-クリプトキサンチン(みかん)、ルテイン(ほうれんそう)、リコペン(とまと)、α-カロテン(のり)、ゼアキサンチン(パプリカ)、アスタキサンチン(サケ)などがあります。
2. 2015年米国より「血中カロテノイドが高い人は低い人と比べて23%乳がんの発症が低下しており、再発も有意に少なかった」と報告された。更に翌2016年には欧州より「野菜摂取量が多い人(約400g)は13%乳がんの発症が低下した」と発表された。これらの報告を受け、本邦の乳癌診療ガイドライン2018年版より野菜摂取やカロテノイドが乳がんの発症予防の「可能性あり」と改訂されました。彩り豊かな食事で乳癌を予防しましょう!
3. 乳がんのリスクを上げるもの
「アルコール」例えばビール350mlを毎日摂取すると、そのリスクは23%上昇、1日おきだと4%上昇とほぼ変わらない為、お酒が好きな人も休肝日を取るよう心がけましょう
閉経後の「肥満」脂分だけ減らすのではなく、糖分も含めた総カロリーに注意しましょう
あくまで食品に含まれるレベルの話であり、サプリメントなど高用量になると、どのように作用するか不明であり、お薦めしません
〔日本人の乳癌罹患率の推移〕乳がん診療ガイドライン2015
〔年齢別飲酒者割合の変化〕
乳癌罹患率は30年前と比較して約3倍に増加しており、50-60歳代では増加率が高い。興味深いことに日本人女性の飲酒者の割合も50年前と比較して約3倍に増加しており、特に50-60歳代の飲酒者の増加率が高い。
2019/3/15 ももはな会事務局