小沢議員の質問 2002.11

石播が思想差別名簿

公安と情報交換 労働者ランク分け

厚労省が調査約束

小沢議員追及


 石川島播磨重工業(本社・東京)が社内の共産党員や支持者などのリストとして「ZC(ゼロ・コミュニスト)計画管理名簿」を作成、思想による昇給・昇格差別をしていたことが11月15日の衆院厚生労働委員会で追及され、厚生労働省は具体的な事実について調査を約束しました。日本共産党の小沢和秋衆院議員が、憲法、労働基準法に違反する重大な事態だとして厳しく追及したのにたいし、答えたものです。


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「厳秘」扱いとなっている各事業所の「ZC計画管理名簿」と「若手人勤マン教育(ZC・リスクマネジメント)スケジュール」

 「ZC名簿」は、同社の人事部労働管理グループ(地方事業所では労働福祉グループ)が警察・公安と日常的に対象者の情報を交換して作成したもの。労働者の正当な活動も企業批判者などと敵視し、「管理名簿」を作成。労働者をA、B、C、Dにランク分けしています。

 企業側はこれらの労働者の身辺を調査し、リスト「備考」欄には、「妻 党員 市議」といった思想・信条にかかわる内容から「腎炎」「癌(がん)」などの病名まで記入。また、「若手人勤マン教育(ZC・リスクマネジメント)スケジュール」と題する文書には、日本共産党を意味する隠語である「○」という記号を使い、「○系従業員の動向」などを会社幹部が講義していることがしるされています。いずれの文書も「厳秘」扱い。

写真 関連文書には「警察公安との連絡を行っているか」などという記述もあります。

 会社の行為は、思想・信条の自由、プライバシーなど憲法にさだめられた基本的人権を侵し、「労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について差別的取扱をしてはならない」とする労働基準法第三条に違反するものです。

 小沢議員は、共産党員や支持者等の思想・昇給・昇格差別は東京、関西、中部の各電力会社の不当差別裁判で憲法や労働基準法に照らして違法との判決が出ていると指摘。

 「石播の『ZC名簿』は、インド洋に派遣している艦船修理などの軍事協力に『もの言えぬ職場』をつくることと一体になっており、明白な組織的・継続的違法行為だ」と厳しく批判しました。

 厚生労働省の松崎朗労働基準局長は、労基法違反について「具体的な事実、証拠を示していただければ調査する」と答弁。坂口力厚生労働相も、「そのとおりにしたい」と答えました。(しんぶん赤旗より)


雇用対策費 リストラ助成に化ける

小沢議員が申請の動き指摘 NTT子会社50億円


 雇用確保のための助成金が、“リストラ大企業の補助金”に化ける――。11月1日の衆院厚生労働委員会でこんな実態が明らかになりました。日本共産党の小沢和秋衆院議員がとりあげたものです。(関連部分を抜粋

 NTT東日本・西日本の両社は、大規模なリストラで今年五月に労働者を退職させ、新設の子会社百社に5万2千5百人を再雇用させました。小沢氏は、この子会社が近くいっせいに、雇用確保のため企業に支払われる「高年齢者等雇用安定助成金」を申請する動きを指摘しました。

 実施されれば、一人当たり10万円、総額にして約50億円もの助成金が子会社に支給されることになります。これは、助成金の目的が厳しい経営状況にある企業の雇用を守らせるため、としてきた政府説明にも反しています。

 小沢氏は、「NTTはこの退職・再雇用で労働者の賃金を3割切り下げ巨額の利益を得た。このリストラは雇用の確保などにまったく貢献していない。こんなところに助成金を出すのか」と政府の姿勢を追及。坂口力厚生労働相は、「NTTの問題は初めて聞いた。なんとも申し上げられない」とのべました。

 小沢氏はさらに、失業者の生活支援のための「離職者支援資金」の枠が1千億円あるのに、実際は26億円しか利用されていない問題について質問。坂口氏は「保証人を2人から1人に、(償還期間を)5年から7年ぐらいにできないか検討している」と、条件緩和の検討を約束しました。(しんぶん赤旗より)


雇用対策費がリストラ助成に―小沢議員が追及(抜粋)

2002年11月1日 衆議院厚生労働委員会


◎小沢和秋衆院議員
 次に、雇用失業問題できょうはお尋ねをいたします。 
 一昨日、政府が、不良債権処理の加速を中心とする総合デフレ対策を決定いたしました。私は、特にその中の「雇用対策の推進」の部分を丹念に読んでみましたが、結局中身は、企業への新しい名目の奨励金やハローワークの活動強化など、これまで余り効果のなかった政策の焼き直しばかりだったように思います。 
 既に我が党の志位委員長は、先日の代表質問で、失業率が三%程度に下がるまでの間の緊急措置として、給付期間をせめて一年間まで延長するなどの提案を行いました。これに対し小泉首相は、給付日数の延長は失業者の滞留を招くというおそれもあると、否定する答弁を行いました。 
 実際、政府は雇用保険の給付日数の大幅な削減を行ったのに続いて、今、金額の切り下げを検討しております。これまで、最低でも在職時賃金の六〇%を保障していたのに、これを五〇%に切り下げようとしております。その結果は、失業者を、どんな低賃金で劣悪な労働条件でも、またパートや派遣でも就職しなければならないように追い込むことになるのではないでしょうか。 

●鴨下一郎・厚生労働副大臣
 今議員の御指摘は、失業者に低賃金で就職を押しつけやしないか、こういうようなことの御懸念だろうというふうに思いますが、今、雇用保険制度につきましては、関係審議会を含めまして、見直しの検討が行われている最中でございます。その中で、厚生省が示した給付の見直しのたたき台として、求職者給付の給付率の見直しは、基本手当日額が再就職時賃金を上回る者の多い高賃金層についてだけ、このような逆転現象を解消することにより早期再就職の推進を図ることをねらいとしているものでありまして、むしろ、御高齢になって再就職しようとしても、雇用保険で給付を受けている基本手当日額の方が多いということになると、かえって就職を妨げることになりやしないか、こういうようなことでの改正の趣旨でございます。 

◎小沢和秋衆院議員
 政府は、不良債権処理を加速するためなら、銀行が嫌がっても公的資金つまり国民の税金を何兆円という単位でつぎ込もうとしております。しかし、三百六十万人もの失業者が町にあふれても、雇用保険には来年度の予算要求でもこれまでどおりの保険給付費の四分の一に見合う額しか出そうとしておりません。 
 来年度予算要求では、求職者給付費つまり失業手当は一・二六倍の額を見込んでおります。政府の見通しでもそれだけ新たな失業者がふえるということであります。単純に今の失業率を一・二六倍すれば、来年度は七%にも達することになる。これは不良債権処理の加速でもっとふえることになるわけであります。そういう非常事態でも、雇用保険に臨時の財源を追加することもせず、逆に手当の方を削って収支バランスを合わせることばかり考える、そんなことでよいのでしょうか。 
 今必要なことは、銀行やゼネコンにつぎ込む財源を、国際的に見ても貧弱な我が国の失業手当の充実に振り向けることではないでしょうか。 

●鴨下一郎・厚生労働副大臣
 完全失業率等につきまして予測するというのはなかなか難しい部分もございます。さまざまな経済要因によって上下するものでありますから。 
 今議員御指摘のような雇用保険の改正につきまして、特に、先ほど申し上げた点と、さらに、多様な働き方に対応した、通常労働者とパートタイム労働者の給付内容の一本化を行うとか、再就職の困難な状況に対応した給付の重点化等が改正の主なものでありますが、議員が御指摘の、ある意味でこれは国費だとかそういうような意味だろうと思いますけれども、それを投入してまでも求職者給付を充実させるべきじゃないか、こういうような御趣旨だと思います。 
 それにつきましては、雇用保険制度そのものは労使の言ってみれば共同連帯を基本とするものであるというのは、これはかねてより厚生労働省が申し上げてきたとおりでありますが、そういう意味で、雇用保険のさらなる財源について、安易にといいますか、そういう意味で国庫負担をふやすという、こういうようなことは適当ではない、こういうふうに今判断をしているところであります。 

◎小沢和秋衆院議員
 政府は、雇用確保のためという名目で、これまでもいろいろな助成金を企業に出してまいりました。今回の総合対策にもそれが見られますが、しかし、その多くは、企業に金をくれてやるだけで、実際には雇用確保にほとんど役立っておりません。 
 私が前国会で取り上げた佐世保重工、SSKの事件は、自社の従業員を下請業者に出向したように見せかけて助成金を詐取した事件でありました。先ほども私のところに重大な情報が寄せられました。NTT東西の両社が、今年五月、全国に百の子会社を設立し、そこに合計五万二千五百名の労働者を退職させ再雇用させたことはよく知られておりますが、その子会社が、近く一斉に高年齢者等雇用安定助成金を申請すると聞きました。 
 NTTは、この退職、再雇用で労働者の賃金を一挙に三〇%も切り下げて、人件費節減で巨額の利益を得ております。こういうえげつないリストラで大もうけをしたNTTが、そのためにつくった子会社に、何で一人当たり十万円、総額にして約五十億円もの助成金を出さなければならないのか。このリストラはいかなる意味でも雇用の確保などに全く貢献していないと思います。こんなところにも助成金を出すのかどうか、お尋ねします。 

●坂口力厚生労働大臣
 雇用対策の政策というのはさまざまございまして、もうこれは御承知のとおりでございます。数十種類あるというふうに思っております。中には失業した人に対するものもございますし、それから企業に対する支援もあることはそのとおりでございます。 
 私は、企業に対する支援をすることによって、そのことが勤労者に対して役に立っていないとは思っておりません。これは委員と少し意見を異にするところでございます。私は、かなり役立っている面もあるのではないかというふうに思います。しかし、中には佐世保重工のように、これは本来の趣旨をたがえて受けているという者も中にあることは事実でございまして、そういうのは、これは徹底的に私たちも取り締まっていかなければなりませんし、よく注意をしていかなければならないというふうに思っております。 
 そのNTTのお話は、今初めて私お聞きするわけでございますので、何とも今申し上げることはでき得ませんけれども、これからも我々、限られた財源の中でやっていくわけでございますから、できる限りよくそうしたことも配慮をしながらこれからやっていきたいというふうに思っております。 

◎小沢和秋衆院議員
 私はさっきの発言の中で、全部が役に立っていないと言ったんじゃないんですよ。多くが役に立っていないというふうに言ったんです。 
 午前中も、再就職支援給付金が、もうかっている企業に、さらに人減らしをやるときにも出されているということが問題になりました。政府のこれまでの説明では、厳しい経営状況にある企業に何とか雇用を守らせるために助成金とか給付金を出すということだったと思うんですが、NTTのように、もうかっている会社のリストラをさらに促進するためにつくった子会社に助成金を出すというようなことは、もう絶対にやらないように、この際強く求めておきます。 
 失業手当が切れ、全く収入がなくなった失業者の生活支援のため、全国で一千億円の離職者支援資金という貸付制度がつくられております。しかし、せっかくのこの制度が、ことし八月末現在で二千三百件、わずか二十六億円しか利用されておりません。一方で、失業者の家庭がやみ金融の取り立てで痛めつけられ、自殺に追い込まれるような悲劇が続いております。こういう制度があることをもっと宣伝すべきではありませんか。 
 また、この制度をもっと利用しやすくするため、現在三%の利子を無利子にする、二人必要とされる保証人を一人にする、五年の償還期限をもっと延長するなどの改善ができないのか。小泉首相も、その改善について我が党に検討を約束されましたが、どう検討されているか。 
 時間もちょっと迫ってまいりましたので、最後の一問も続けてやらせていただきます。 
 失業者が何より求めているのは、やはり仕事であります。ここまで不況が深刻になってくると、民間任せでは就労の機会をつくり出すことは極めて困難です。政府も、昨年度の補正予算に三千五百億円の緊急地域雇用創出特別交付金を計上し、平成十六年度まで三年間で、都道府県を中心に雇用の創出に取り組むことになりました。一昨日聞いたところでは、今年度じゅうに約千五百億円で十六万人の就労が確保されるとのことであります。教育、環境、防災、福祉などの分野で大きな成果を上げており、もっと思い切って予算をふやしてほしいとの要請が各地から寄せられております。 
 こういう交付金こそ抜本的に増額すべきではないか。また、前回も要求しましたが、現行の六カ月の就労制限を見直す必要があると思いますが、いかがですか。 

●坂口力厚生労働大臣
 離職者の支援資金の貸し付けにつきましては、確かに現在のところ、使用されている率が非常に少ないということはそのとおりでございまして、ここは少し条件の緩和をしたいというふうに考えておりまして、現在検討をいたしております。保証人も二人ではなくて一人でいいようにできないか、そして五年を七年ぐらいにできないかといったようなことで今検討をいたしておりますが、利息までというわけにもなかなかまいりませんけれども、若干ここは検討しているところでございます。 
 それから、特別交付金の話でございますが、これはもう既に、平成十五年分、十六年分は都道府県なり市町村にお渡しをしてあるわけでございます。これについて、今後の動向も見ながら使い方をさらに検討したいというふうに思っておりますし、中には条件緩和をというお話も随分ございます。しかし、また余り緩和し過ぎますと不正なこともないとも限りませんしいたしますので、そこはよく注意をしながら、そしてこれはできるだけ使いやすいようにしていきたいというふうに思っております。