SHARPから久々のホームシアター向けプロジェクターが発表されました。 今まで”液晶のシャープ”で売り込んでいたメーカーとは思えない変わり身の早さで、ホームシアターには最適な”DLP方式”を採用した本格的プロジェクターです。 モデルナンバーも、最上級モデルにふさわしい”XV−Z9000”。 YAMAHAが”DLP方式”のプロジェクターを発売してから、俄にホームシアターには”DLP”と騒がれ始めましたが、逸品館ではすでに”2年以上前からプロジェクターはDLP”を推薦しています。
XV−Z9000のスケジュールの関係で、長時間の視聴はできませんでしたが、液晶プロジェクターで実績のあるSHARPが作るだけあって、期待通りの画質が確認出来ました。 SHARPお得意のレンズシフトは健在、デジタル方式に比べ画質に影響しない光学的なキーストンへの配慮は魅力です。一覧表示機能のメニュー画面も初めてでも分かりやすく便利でした。
世界初、ワイドXGAのDMDパネル使用の為デジタルハイビジョン再生でその性能を発揮しそうです。 YAMAHAのDPX-1との違いは、Pianoから採用されているカラーフィルターの高速回転化によるチラツキ軽減改善効果の大きさです。特に、モノクロ場面でその差が大きく現れます。 画質の直接比較はできませんでしたが、細部の詰めはYAMAHAが勝るようです。しかし、それは今回テストに供したXV−Z9000がプロトタイプだということが大きな原因となっているようです。 当日プロジェクターを持ち込んだ、SHARPの技術陣もその点は理解しており、製品発売までにきちんと煮詰めるということですので期待しましょう!
SONYのVPL-VW11HTとも直接の比較は出来ませんでしたが、DLP方式の色ノリの良さと、色の深み、奥行きの深さ、シネマライクで階調の豊かな画像を一度見てしまっていると、どうしても液晶方式の発色には限界を感じずにいられません。 SHARPがDLP方式を出して来るのもその良さを認めたからに違いありません。 しかし、VPL-VW11HTは価格(実売)がXGAモデルのDLP方式よりも安いのが救いなのと、SONYのブランドはやはり強く、人気があります。 80インチまでのスクリーンサイズで、フルスペックのハイビジョンを見る機会が少ないなら、画質、価格、トータルバランス、サイズの小ささ、あらゆる点でPianoが勝ります。 それほどPianoは良くできています。 また、逸品館はその先進性が注目されている専門店として、製品の開発段階や最終の煮詰めの意見をメーカーから求められることが多く、それをきっかけとしてSHARPやPLUSーVISIONの技術陣とも深い親交がありますが、その中から感じられたPLUS−VISIONの体制の柔軟さと小回りの良さが製品に反映され、より”私達に身近で使いやすい製品”に仕上がっているようです。 手堅いSHARPにくらべ、発想が豊かで面白いPianoといったところです。パソコンに例えるなら、SHARPはDOS/V、PLUS−VISIONは、さしずめマッキントッシュ(アップル)といったところでしょうか。 しかし、スクリーンサイズが100インチを超える場合や、フルスペックのハイビジョンを投影しようとお考えなら、さすがにPianoでは無理があります。そこは、ベース・スペックの遙かに勝る(価格も3倍!)SHARPが綺麗なのは当然です。 お客様自身のホームシアターに掛ける意気込みと、コストのバランスを考えて、この二つの製品のどちらかをお選びになれば、プロジェクターの選択には絶対後悔はしないはずです! |
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