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三菱 LVP−L10000の画像セッティングとVISCOM効果

高価なプロジェクターを購入しても、「きちんとしたセットアップ」を行わなければ、画像の美しさは「半減してしまいます」
もちろんマニアの人なら、細かなセットアップの知識をお持ちだと思います。
しかし、初めてプロジェクターを買った人や「面倒な調整はあまり得意ではないとお考えの人」はどうすればよいのでしょう?

ここでは、「MITSUBISHI LVP−L10000 と OSパールスクリーン」に的を絞った調整数値と、さらに「VISCOM 2000/2」を利用した画像の追い込み方法をご提案いたします。

まず始めに、実際の画像をご覧下さい。

LDの再生

レーディスクプレーヤー ・ PIONEER HLD−X9
再生ソフト       ・ ビデオエッセンシャル / マルチフォニック.サウンド(株)

L10000標準状態               L10000微調整                 L10000+VISCOM/2000(RGB)
LD1NOR.jpg (46151 バイト) LD1TUN.jpg (48136 バイト) LD1VIS.jpg (45730 バイト)
標準状態では、モデルの肌色の発色が悪くまるで病人のようです。
調整後は、肌色も良くなり、バックの質感(黒い部分)も締まっています。
VISCOMを使用することで、発色がよりナチュラルになり輪郭の強調感が抑えられるため、モデルの顔と髪の毛の立体感が増します。

L10000標準状態               L10000微調整                 L10000+VISCOM/2000(RGB)
LD2NOR3.jpg (40835 バイト) LD2TUN3.jpg (43363 バイト) LD2VIS3.jpg (41023 バイト)

L10000の標準状態は、ブライトが上がりすぎているため「画面が白っぽく浮いて」しまっています。
調整後は、「黒もしっかり沈み、色ノリも良くなって」います。
VISCOMを使用すれば「中間調の表現力と階調の増加」により、画面の奥行き感が改善されます。
さらに、輪郭にまとわりついているリンギング・ノイズ(ゴーストのようなノイズ)が抑えられるので、窓枠の線がスッキリとしています。

DVDの再生

DVDプレーヤー ・DENON  DVD−5000
再生ソフト    ・DTS−DVD 98061(DEMO No.3)

L10000標準状態               L10000微調整                 L10000+VISCOM/2000(RGB)
AP13NOR.jpg (53645 バイト) AP13TUN.jpg (65428 バイト) AP13VIS2.jpg (64061 バイト)
標準状態ではやはり「青が強すぎる」ため、ずいぶんな画像です。
調整することにより、まるで別のプロジェクターのように濃密な絵になります。
VISCOMを追加することで、色を不自然に濃くしなくても十分な発色と奥行きが得られます。

DRGNOR.jpg (36702 バイト)L10000標準状態
DRGTUN.jpg (40281 バイト)L10000調整済み
DRGVIS.jpg (37647 バイト)L10000+VISCOM/2000
標準状態では、やはり「ブライト」が上がりすぎており、「ハレーション」をおこしています。
調整することで、見違えるように濃密な画面になり、奥行き感も増しています。
VISCOMを追加すれば、今までの画像ではわかりにくいところがありましたが、「空の色と手前の枯れ草と奥の草原」の違いが見事に描き分けられています。さらに、「よけいな輪郭感の除去」効果によって、ふわっとした自然な奥行き感が得られるのです。

L10000とVISCOMの設定

L10000の設定
(スクリーンはOSパール・他のスクリーンをお使いの場合ブライトを−25〜−20程度に上げると良いと思います)

コントラスト +20 [詳細メニュー] R+19 / G+20 / B+17
ブライト   −27 [詳細メニュー] R−28 / G−27 / B−29
色合い    +2
色の濃さ   +7

VISCOMの設定

(スクリーンはOSパールの場合)
VIS331.jpg (39110 バイト) VIS332.jpg (38674 バイト) VIS333.jpg (38365 バイト)
VIS334.jpg (37545 バイト) VIS335.jpg (40462 バイト)

(スクリーンはイーストンの場合)
VIS341.jpg (38528 バイト) VIS344.jpg (37439 バイト) VIS345.jpg (35930 バイト)

最後に

三菱/L10000は確かに能力の高いプロジェクターです。しかし、「ユーザーインターフェースが悪い=使い勝手きわめて悪い」製品です。
画像をご覧頂ければおわかり頂けると思いますが、「買ってきてポンとおいただけ」では綺麗な絵は出ません。

まるで、イジッて見ろといわんばかりのガンマ調整があっても、そのような複雑な機能を「一般の人」に使いこなせるわけはなく、弄ったあげくに標準状態より悪くしてしまうのが関の山です。なのに、「絶対必要な輪郭=シャープネスの調整」すらありません。

個人的には、L10000を設計した技術者のセンス・見識を疑ってしまいます。
悪い意味で「オタク」過ぎる製品作りは、ユーザーに優しくありません。
次回作は、是非ユーザーインターフェースを改良して下さい。

もうすぐ、ラインダブラーのVC2001が発売されます。
発売後、すぐにテストをしてみたいと思います。
はたして、ユーザーの期待に応えられる「使いやすく・上手い絵作り」が成されているのでしょうか?

MITSUBISHI LVP-L10000

定価 : 998,000円 輝度 : 500ANSIルーメン 入出力 : アナログRGBミニD-sub15pin入力×2 ミニD-sub15Pin出力×1 RS-232C D-sub9Pin端子×1 音声入力×2 ビデオ入力(RCA×1 S×1) HDTV・スクイーズ・プログレッシブ・ワイドスクリーン対応

PIONEER HLD-X9

定価 : 350,000円 ハイビジョンLD対応 デジタル音声出力(オプティカル×1 コアキシャル×1) 音声出力(RCA×2) ドルビーデジタルRF出力 映像出力(RCA×2 S×2) ジョグ&シャトル付リモコン

DENON DVD-5000

定価:270,000円 ドルビーデジタル・THX・dts対応 入出力 : ビデオ(RCA×2 S×2 コンポーネント×1) デジタル音声出力PCM/ビットストリーム対応(オプティカル×1 コアキシャル×1)

VISCOM

VSS-7000U 定価 : 85,000円 S入力×1 S出力×2 コンポジット×1

VSA-2000U 定価 : 85,000円 S入力×1 オーディオ出力×1 21Pinマルチコネクター出力×1

VSA-2000DU 定価 : 85,000円 S入力×1 ミニD-sub15Pin出力×1

VSA-2000PU 定価 : 95,000円 S入力×1 GBRコンポーネント BNC出力×1

オプションあり

OP-03 オプション価格 : 14,000円 RGBコンポーネント入力

 

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