DENONのアルファ・プロセッサーをOFFにするコマンド 現在生産されている、CDプレーヤーのほとんどの製品には、DAコンバート後のアナログ信号に混入するサンプリング周波数(44.1KHz)をCDの再生上限である20KHz以上で除去(遮断)するために必要な「アナログ・ローパス・フィルター」の負担を軽減するため、コンピューターのデジタル演算を用いて「サンプリング周波数のオーバー・サンプリング(倍率変更)」を行い、サンプリング周波数をさらに高域(高い周波数)へ追いやって「アナログ・ローパス・フィルター」の負担を軽減する目的の「デジタル・フィルター」が搭載されています。 「オーバー・サンプリング」を行う際に、例えば倍率を4倍とする場合には、時間軸方向に「4倍の伸張」が行われるため、オリジナルのBitに加えて「新たに3つのBitを作りだす/補完データーの生成」をおこなわねばなりません。この時に、オリジナルデーターが「電圧方向/量子化ビット方向」に対して、「16Bitデーターの最小のビット」である「1Bit」の変化であった場合には、「16Bit精度/65,536ステップ」ではそれ以上のステップがないため「補完」が出来なくなります。 この問題に対し、デジタルフィルター内部で「量子化ビット方向の伸張」を行い、擬似的に「16Bit」を更に細かいビットである「20Bit〜24Bit」への変換を行えば、「補完データーの生成」は可能となります。 ビクターは「K2・プロセッシング」という方式で、デンオンは「アルファ・プロセッサー」という方式で独自の補完方式を実用化しています。 これらの方式は、サンプリング補完を行う際にCDの上限である「16Bit精度/65,536ステップ」から更に、4Bit(8Bit)細かい信号を作りだし「20Bit/1,048,576ステップ(24Bit/16,777,216)」更にきめ細かな補完を行うことを目的としたものです。 また「デジタル・フィルターの演算回路に新たなプログラム」を付け加えると、「CDの録音上限の20KHz以上の周波数を人工的に作りだす」ことが可能となり、パイオニアは「レガート・リンク」という名称で「CDには録音されていない20KHz以上の音声成分を再生時に付け加えることが可能」とカタログに明記しています。 しかし、「人工的に作りだされた音(補完データー)」が、本当に「元々あった音のように聞こえて音質を改善」できるのでしょうか? DENONから発売されている「DCD−S1」と「DCD−S10/3」は、「外部からの隠しコマンド」を入力することで「アルファ・プロセッサーの働きを停止」させることが出来るのです! 「アルファ・プロセッサーの働きにより20Bitに伸張された音」と「16Bit精度のまま補完が行われた音」の「違いを聴き比べて」みませんか? ただしこの「テスト・モード」での再生は「メーカーのサポート対象外」ですから、「必ず出来る」とも限りませんし、「CDの機能の大部分が働かなく」なりますので、あくまでも「参考」としてお考え下さい。 また、この方法で再生した場合「装置の故障の原因」となることは考えられませんが、万一「トラブルの原因」となっても「当社は一切の責任を負いかねます」ので、あくまでも「個人の責任」において「実験」を行ってくださいますようお願い申しあげます。
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