真空管アンプのキットを作ってみよう! [ACOUSTIC MASTERPIECE]をご存じですか? 私の趣向が真空管からトランジスターやICにうつるにつれ「球」とは、すこし離れた関係が続いていました。また、「価格に見合う音質と品質の、お薦めできるような優れた真空管アンプが市場に出回っていない」という、更に大きな理由もあり、更に低価格で良い商品を探すべく、真空管のキットを何種類か実際に購入し試しました。 東京[P&C]の製品は品質(特に使用されているトランスは優秀)にも音質にも、優れているのですが、いかんせん説明書などがほとんどなく初心者にはまったく向かない、超マニア向き製品で初めてキットを作る人には「重すぎ」ます。(上級マニアにはお勧めできます) やはり東京の「真空管キットの有名メーカー」のキットは、「○○特注トランス」とか「「○○特注コンデンサー」など見てくれは良さそうなパーツが入ってはいるものの、肝心の「○○特注トランス」の中身や回路設計が貧弱で、とても「音を分かっている人設計した」とは断じて考えられないほど音が悪く、せっかく組み立てても、その瞬間に使い物にならないような代物です。こんなキットを平気で売るのか!と腹立たしく思えました。たぶんこれらのキットの対象は「機械マニア」向けの「音が出ればよい」的商品で、キットで自分の望みの音を出してみたいと考えるような「音楽ファン」は含まれていないのでしょう。 しかし、ステレオサウンドから発行された「管球王国」の影響か、俄に製品メーカーのLUXMANやUESUGIなどからもキットが発売されるようになりました。それらの中で、高級真空管アンプ製品でおなじみの[A&M/エアータイト]から、発売されたのが「ACOUSTIC MASTERPIECE / アコースティック マスターピース」です。 ACOUSIC MASTERPIECE ACOUSIC MASTERPIECE
[ACOUSTIC MASTERPIECE]の愛情溢れる優れたコンセプト A&M社といえば大阪に本拠のある高級真空管アンプメーカーと言うこともあって、社長の三浦さんとはかねてからつき合いはあり、実はここに紹介するキットも、実は去年の8月には、すでに私の手元に届いていたのです。 このキットを私に届けられたとき、三浦さんはちょっと真剣な顔で「大人のキットを作りたかった。完成した後も愛着を持って長く使えるキット作りたかった」と何度も仰られていました。キットを開梱した瞬間、私は失礼にもその言葉を軽くとらえすぎていたことを大いに後悔しました。そして、そのキットを組み初めて、本当に久しぶりに「楽しんでものを作っている自分」に気づいてなんだかおかしくなりました。 それというのも、このキットの品質が高く、回路設計の巧みさとまじめさ、パーツ選択の素晴らしさが作る前から、「完成時の高音質を十分に予感」させるからなのです。親切で丁寧に作られた「製作説明書と種別分けされているパーツの扱い」からも、このキットに込められた「三浦さんの情愛」をひしひしと感じることが出来ます。設計者と作り手の心が結びつくような、こんな楽しいキットがあったなんて! そして忘れてはならないのが、「アコースティック・マスターピース」に用意されている、他のキットメーカーにはない「驚くべき良心的なアフターサービス」です。 三浦さん本当にありがとうございました。私も三浦さんの気持ちに負けないように、このキットを「立派に育てたい」と思います。 |
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