阪南中央病院労働組合の要求/見解/主張


小泉首相の靖国神社参拝に抗議する!

  小泉首相の暴走をゆるすな!

  小泉首相は昨日一七日、靖国神社参拝を強行した。軍国主義に反対し平和を希求する日本とアジア民衆の心を踏みにじり、大阪高裁の違憲判決に公然と敵対する暴挙である。怒りをこめて断固抗議する。

靖国神社参拝は、アジアへの侵略戦争と戦争犯罪を讃える行為

 靖国神社は、アジア侵略戦争の戦争指導者と侵略を担った兵士を「英霊」としてほめたたえ、侵略を美化する「戦争神社」である。参拝後、首相は「心の問題だ」と自らを正当化し、「他国から干渉されることではない」「戦没者への哀悼」だと開き直った。だが首相の靖国神社参拝は、決して一個人の「心の問題」ではない。戦没者一般の哀悼の問題でもない。それは、日本の最高権力者の政治行為、靖国の「神」の功績すなわち侵略戦争と戦争犯罪をほめたたえる行為に他ならない。自分たちの国土が踏みにじられ、家族・同胞が殺されたアジア諸国の人々が、これを黙って見ておられようか。自分たちの人権が踏みにじられる行為の中止を求めるのは当然の権利である。首相の靖国神社参拝は、侵略戦争の犠牲者と遺族、中国、韓国をはじめとするアジア民衆を侮辱する犯罪行為である。

憲法を無視し、日中・日韓関係を破壊する歴史的犯罪

 小泉首相の今回の参拝強行は、二つの点で、戦後日本でかってない歴史的犯罪性を持つものである。
 第一に、憲法違反の判決をも無視し続けるという、一国の最高権力者として、この上ない憲法と司法無視の前例を作ったこと。九月三〇日に大阪高裁で、小泉首相の靖国参拝が憲法違反である、との判決が出て、確定したばかりである。首相はこれを完全に無視した。「私的参拝」であるかに見せかけようとしたが、どんなやり方でも首相参拝であることに変わりはない。憲法や司法判断をここまで軽んじる首相は初めてである。
 第二に、日中、日韓の関係をこれまでになく険悪化させ、日本をアジアから孤立させたこと。すでに4回も参拝し、反日運動が爆発、中国・韓国政府も再三にわたり首相に参拝中止を要請してきた。にも関わらず今回の参拝強行である。あからさまな敵対・挑発である。中国・韓国はじめアジア諸国民の失望、不信、怒りは一層深く、強固なものとなっている。すでに今月行われる予定だった日中外相会談が中止され、年内の日韓首脳会談も見送りが韓国側から示唆されている。アジア外交は、少なくとも小泉政権下では修復不可能なまでになっている。
小泉首相は、憲法を平然と軽視し踏みにじり、日本をアジアから孤立させた首相として歴史に名を刻むであろう。

小泉内閣の「戦争ができる国づくり」への暴走を許すな

 小泉首相の靖国神社参拝は、「戦争のできる国づくり」の一環である。一一月には自民党の憲法改悪案が出される予定である。それと並行して国会内の数の暴力で、インド洋・イラク派兵の延長、憲法改悪への地ならしである「国民投票法案」の強行成立が図られる危険性が高まっている。小泉内閣のやりたい放題の暴走を許すな!国会外の労働者・市民の闘いを強化しよう。
(組合ニュース第5007号 2005.10.18 より)




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