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阪南中央病院労働組合の要求/見解/主張



原爆関連映画、DVD紹介
ヒロシマ・ナガサキ〜白い光 黒い雨 あの夏の記憶〜
夕凪の街 桜の国

ヒロシマ・ナガサキ〜白い光 黒い雨 あの夏の記憶〜
 スティーヴン・オカザキ監督が、25年の歳月をかけて完成させた渾身のドキュメンタリー映画。原爆投下から60余年を経て、日本でもその惨劇の記憶が薄れつつあること、世界の多くの人々には、いまだ被害の実態についてほとんど知られていないこと、そしてアメリカでは、原爆が戦争を早期に終わらせ、日米両国民の多くの命を救ったのだという、いわゆる“原爆神話”が広く受け入れられている現実、これらが広島・長崎で何が起きたかを知らしめ、核兵器の脅威に対して強い警鐘を鳴らす作品を創る原動力になったとのことである。
 14人の被爆者と、原爆投下に関与した4人のアメリカ人の証言を軸に構成されている。彼らの証言は60年前のことだが生々しく、観るものの心を揺さぶる。彼らの証言は、原爆というものがいかに忌むべき存在であるかを証明するものに他ならないだろう。これらに加え、映像や資料を交え、広島・長崎の真実が包括的に描きだされており、被爆者たちの想像を絶する苦悩や、生きる勇気と尊厳を深く受け止める作品となっている。
 この映画は、昨年8月6日、広島への原爆投下のその日に、全米にむけてテレビ放映され、また国連でも特別上映されたそうだ。

夕凪の街 桜の国
 広島への原爆投下から13年後と現代に生きる2人の女性を通して、現在までに至る原爆の影響に向き合い、生きることの大切さや、平和のメッセージが伝わってくる作品。
 ストーリーは、「夕凪の街」―戦後13年、復興が進む広島で、貧しくも平穏に暮らしていたが、被爆の影響で亡くなってしまう皆実の話と、「桜の国」―それから50年後、皆実の弟・旭の娘である七波が、父の広島訪問をを尾行しながら、一度は忘れたいと思っていた、自分の家族と被爆の事実に向き合っていく話。
 原爆の悲惨な場面は映像としては出てこない、声高に原爆への怒りややるせなさを表すわけでもない。が、登場人物の行動や台詞を通じ、自然と静かな悲しみや怒りがわきあがってくる。とりわけ皆実が、自分の生きる意味、死ぬ意味を問う数々のシーンは、何度見ても涙が止まらない。
 しかも過去の悲惨な話で済まさず、「桜の国」で現代に引き継いでいく展開も、現代を生きる私たちに被爆の問題を引きつけて考えさせてくれる。

  組合ニュース第87号(2008年8月4日発行)より


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