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私たちの訴えと取組み

キューバを知る会通信第一号より
[「サルー(Salud)!ハバナ」DVD紹介]
キューバの都市農業のレポートに超感激!

 「キューバを知る会」は、今とても注目されているキューバを知りたい!資本主義的大量消費でない「持続可能な社会」に挑戦し、医療福祉教育が手厚い社会主義国キューバの本当の姿を知り、みんなに伝えたいという人たちが呼びかけてできた会です。第一回は2008年7月30日、キューバ旅行の報告と「サルー・ハバナ」の上映でした。キューバを知る会は院内で継続してキューバについての研究や学習を続けています。 (2009年2月9日)
「キューバを知るつどい」に40名参加!
 2008年7月30日、「キューバについて知るつどい」を行いました。40名もの人が参加してくれました。ありがとうございました。
 カリブ海の小さな島国、社会主義キューバは、それまで後ろ盾だったソ連が91年に崩壊し、加えてキューバを敵視するアメリカの経済封鎖と貿易妨害により、経済的にはとても苦しく貧しい国です。それなのに、医療・福祉、教育は無料で誰もが平等に受けることが出来ます。乳幼児死亡率はアメリカに比べ低く、平均寿命は先進国並みに長い、充実した予防医療が行われていて、世界各地に医師や看護師を派遣している「医療大国」です。農業は、有機農業、都市農業を実現しています。
 物資やエネルギーが不足している中、大量消費でない「持続可能な社会」に挑戦しています。 そんなキューバをもっと知りたい。そう思って、キューバを旅行した元病院ボランティアの方からの報告と、「サルー!ハバナ」キューバの都市有機農業のレポートのビデオ上映を行いました。当日、手作りバナナケーキを頂きながら、いろいろ質問も出てとても盛況でした。  

キューバの概要
 国名:キューバ共和国
 政体:社会主義共和国
 首都:ハバナ
 人口:約1200万人
 主要な民族:ヨーロッパ系とアフリカ系
 大きさ:114,524平方q日本の約30%
 主要な言語:スペイン語
 時差:日本より14時間遅れ
 通貨:ペソ
主要産業:砂糖、コーヒーなど

[「サルー(Salud)!ハバナ」DVD紹介]
キューバの都市農業のレポートに超感激!


 33分という短いDVDなのに超感激。一体どこに感激したかって?それはDVDを見てのお楽しみ。目からうろこがぽろぽろ取れたヨ。あなたも是非これを見て、私と感激を共有しよう・・・なんちゃって。「感激、感激と騒いでいるのはあんただけ」と言われるのもしゃくだし、皆にも見てもらいたいから、少しだけ感激のさわりを紹介しておこうか、な。
 監督の井坂泰成さんは、元NHKのディレクター。日本の男女の若者二人がキューバの都市農園などを取材する構成になっている。この監督は、地球環境保護運動の世界では超有名な女性、きくちゆみさんのお友達(らしい)。田舎に暮らし、半農&半文筆・講演活動で地球環境を守る生活を実践しているきくちさんに、私は密かにあこがれています。内緒ですが、隠れファンです。おっと、脱線してしまった。DVD、DVD…。

感激その1   キューバって人間味に溢れた、本当はいい国なんだ!

33分であなたのキューバに対する認識がガラリと変わりますヨ。実はキューバって、人間味に溢れた、本当はいい国なんだネ。誰だい?「キューバは、自由がないカストロの独裁国家だ」「テロ支援国家だ」なんて思っている人は。まあ、数少ない社会主義国であり、アメリカが経済封鎖をやっているから、物資が乏しいのはDVDからもうかがい知れるけど、旅行者でも国内を自由に移動できるし、DVD作成のために撮影も自由にできるし、酒、葉巻も自由に飲めるし、自由がないなんてウソだね。物資が無ければないで知恵を絞ってやりくりしているし、時間にあくせくせずのんびりと過ごし、根っこから陽気で、気さくで、暇さあればれば音楽(サルサ)をかなで、ダンスを踊り、葉巻とラム酒に酔いしれ、野球とバレーに熱中し、教育や医療は無料で、本来の人間としての生活(?)を彷彿させる国、と言ったら言い過ぎだろうか。DVDを見ていると、なんだか飽食日本のほうが貧困に思えて。精神的にはなんと豊かな国なんだろう、とついつい感激のため息。またDVDの生徒たちのなんと明るいことか。時間と金さえあれば、是非一度は訪れたい国のひとつになりました。

感激その2   目からうろこの「都市農業」

キューバの都市、ハバナは人口220万人(キューバの全人口の5分の一)。彼らが食する野菜と果物は100%都市ハバナで自給しているそうだ。大阪市の夜間人口が265万人だから、大阪市の住民が食する野菜、果物を100%大阪市内で自給しているのを想像すればいいのかな?コンクリートでおおわれた大都市で、農地も少ないのに、そんなことありえない、と思うよね。でもハバナは事実だよ。DVDによれば、1991年のソ連崩壊で、80%の輸入物資が途絶えた。おまけにアメリカの経済封鎖で、食料や燃料が極度に不足し、市民は平均9キロもやせたそうだ。(ダイエットできてうらやましい、なんて言ったら怒るで!)。栄養失調で失明する人も出た。彼らは生き抜くために、運送する必要のない都市での自給を目指した。貧すれば窮するで、オルガノポニコというコンクリートの上でも栽培できる画期的な農法を編み出した。当病院の駐車場が全部農園に変わったと想像してください。なんとすばらしい。今やハバナで都市農園が8000箇所もあるそうだ。全世界が注目、あのアメリカですら一目置いているという。

感激その3   地球環境をまもる「有機農業」

 自然にやさしい、地球環境をまもる「有機農業」にも感激。家庭菜園を経験した人ならカメ虫などの害虫ほど頭にくることはないよね。思わず農薬をふりかけてしまう。育ちが悪いと思ったら、化学肥料をパラパラとまいてしまう。これが大規模になれば最悪。中国の農薬漬け野菜が典型だ。以前のキューバでもそれが大規模に行われていたから、農地はやせ衰え、農薬と化学肥料漬けのものしかできなくなってしまっていた。幸か不幸か、ソ連崩壊で化学肥料や農薬は手に入らなくなり、無農薬で化学肥料なしの有機農業に見事に変身した。あっと驚く、ミミズを利用しての堆肥作り。害虫効果のためにハーブなどを混植し、ひまわりを植えて害虫をそちらに誘導し、てんとう虫などの天敵の昆虫を利用し、ニームという木からは天然の防虫剤を作り、等々。DVDでもこれら有機農業の現状が見事に映し出されている。無農薬のおいしい野菜が次々と生産され、各地の住民市場で売られている。平均気温25.5度の亜熱帯地域でレタスを作るなんて、日本の農業の常識を超えている。すばらしい。もっとキューバから学ばなければ。国をあげての地球環境をまもる「有機農業」に拍手。

感激その4    農業教育に明るい未来を感じた

キューバでは義務教育に農業教育を取り入れている。生徒たちも嬉々として取り組んでいる。なんともうらやましい。日本ではすでに食料自給率が40%をきった。米よりもパンが…、野菜よりも肉が…、手作りよりも店屋物やインスタント食品が…、お握りよりもマクドが…。高齢化と後継者不在で田畑は荒れ果て、草ぼうぼう、石ゴロゴロ。丹精込めて作った米、野菜も猪、鹿、猿の被害で壊滅。それでも日本政府は知らん顔。これでは日本の食に未来が感じられない。いずれ天罰が…。いや、もう天罰が降り注いでいるかも。それに比べてキューバは別転地だ。政府が全力で自給自足、有機・都市農業を推進している。子供たちに農業の大切さを教えている。民衆も農業に未来を託している。根底には農業教育こそ人間教育だという信念がある。キューバにこそ人間の明るい未来が見えた。
(2008.9.3.「キューバを知る会通信」第一号より)

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