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私たちの訴えと取組み

5月15日 水俣病訴訟勝利報告会を開催
―感覚障害のみの水俣病を認め、水俣病問題幕引きの流れを止めた
―阪南中央病院の35年間の支援の成果

  5月15日、水俣病認定訴訟の勝利報告会を、院内外から23名が参加して行いました(組合と水俣病講演会実行委員会主催)。
 報告会では、先月16日の最高裁判決、5月2日の熊本県のFさん訴訟の控訴取り下げといった、一連の勝利が報告され、その意義と今後の課題について考える機会となりました。
 報告者から、この勝利の意義について、@「症状の二つ以上の組合せ」を条件とした「77年判断条件」に基づく認定のあり方を事実上否定し、感覚障害のみの水俣病を司法が直接認定したこと、A2009年7年の「特措法」による「第二の政治解決」、それによるチッソ分社化(2011年4月〜)、2012年7月末の「特措法」救済申請打ち切りといった、政府環境省による水俣病問題の幕引きの流れを押し止めるもの、B阪南中央病院として、2004年関西訴訟に続く二度目の最高裁での勝利に貢献するもので35年にわたる支援の成果、との趣旨の報告がされました。
 医師団として訴訟に参加してきた三浦医師は、「2004年の関西訴訟最高裁判決が1995年の政治解決路線による幕引きを止めたのと同様に、今回の勝利は再び救済の扉を開くものだ。判決は『77年判断条件』を否定はしなかったが、『科学的根拠はない』、『組み合わせがなくても総合的判断で水俣病と認定する余地あり』と書いているので、これまでの認定のあり方は見直さざるを得ないだろう」と判決の意義が語られました。また村田医師は「昨年亡くなられた原田正純先生、宮澤信雄さんに判決を聞いていただきたかった。お二人あっての勝利と思う」と発言されました。
 そして、今後の課題として、水俣や新潟で行なわれている訴訟の支援や、認定患者にチッソが補償を拒否している問題、そして今回の判決を生かして「77年判断条件」に基づく水俣病認定を抜本的に見直し、補償・救済の拡大につなげることが上げられ、阪南中央病院としても発言と行動を続けていくことを参加者で最後に確認しました。

(組合ニュース5208号  2013年5月20日 より)

(2013年7月16日)

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