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阪南中央病院労働組合の要求/見解/主張



2014年 病院にとっても組合にとっても節目の年
   新たな飛躍の年となるよう、
 直面する諸課題に全力で取り組もう!
執行委員長 玉木佐江美
 新年明けましておめでとうございます。
 昨年は、秋に病院・組合40周年の取り組みとして、水俣病問題企画展やきずなの会健康まつりに取り組み、無事成功裏に終ることができました。また一昨年カットされた年末一時金について、今回は規定額の支給を勝ち取ることができました。これら昨年の取り組みをステップに、今年も新たな飛躍の年になるよう、みなさんと一緒に頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。 以下、組合の直面する課題を上げます。

病棟再編と労働条件の問題

 政府の医療抑制策、とりわけ急性期病床の削減がこの4月からの診療報酬改定で一層進もうとしています。阪南中央病院のような規模の地域医療を担う病院の生き残りを困難にする政策です。病院側は、急性期一本でなく亜急性期(回復期)病棟の導入方針を示しています。病棟の勤務体制が大きな問題になります。二人夜勤と看護補助者、二交代病棟の拡大など検討しているようです。組合は病棟の労働条件を守ることを第一によく議論し、またあわせてこの病院が地域のための病院であり続け、これまで培ってきたい医療・看護が続けられるよう追求します。みんなでよく議論して、働きやすい、働きがいのある職場を守ろう!

医療社会保障改悪、生活破壊に反対する

 急性期病床の削減は、そもそも政府厚生労働省の医療費削減策が背景にあり、決して歓迎できることではありません。病棟再編についても「厚生労働省の政策だから仕方ない」で済ませず、政府厚生労働省への批判的視点が必要だと考えます。
 安倍政権は、昨年「社会保障改革プログラム法」を成立させ、医療費自己負担増や介護保険・年金改悪など社会保障の一層の削減を進めようとしています。消費税は引き上げられても診療報酬はほとんどアップしません。今年は、安倍政権の生活へのしわ寄せが一層強まる年になります。これらに対する批判と闘いが必要です。

「戦争をする国づくり」にストップを!

 安倍政権は「積極的平和主義」の名の下に、「戦争をする国」にむけた政策を進めています。「特定秘密保護法」の成立、沖縄米軍基地移転のための辺野古埋め立て承認の強要、中国との戦争を想定した「国家安全保障戦略」・「防衛大綱」と中期防の閣議決定、そして靖国神社参拝。憲法の平和主義、基本的人権、政教分離を次々と掘り崩しています。今年は、これまで憲法上できないと解釈してきた「集団的自衛権」の行使容認など、さらに戦争態勢作りを進めようとしています。国内外の批判や不安の声をを無視してのこのような暴走に強い憤りと危機感を感じています。
 しかしこうした危険な動きについて、中国・韓国の「反日的姿勢」が問題などと、反中韓感情をあおって正当化しようとする意見が、政権与党やその応援勢力、マスコミから振りまかれており、

これに日本社会全体が流されている感があります。
 ナチスドイツの軍人政治家ゲーリングがこう語っています。「国民を戦争に参加させるのは、常に簡単なことだ。とても単純だ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難すればいい。この方法はどんな国でも有効だ」。まさに安倍政権やその支持勢力が今やっていることではないでしょうか。戦争と民族対立を煽ることはコインの表裏。「愛国」「反日」という言葉にだまされてはいけません。

「考えること」を 放棄しないこと


 「考えることを放棄した人間は、他人の事は想像できない」。20世紀の思想家ハンナ・アーレント(ナチスの強制収容所から脱出しアメリカへ亡命したドイツ系ユダヤ人)はこういいました。そしてナチス戦犯アイヒマンが何百万人ものユダヤ人を収容所へ移送した罪を、「凶悪な怪物」でなく「平凡な人間」が起こした悪であり、善悪の思考を停止し、こうした罪を引き起こすごく普通の人間を「悪の凡庸(ぼんよう)」と呼びました。考えることを放棄すれば、無自覚のまま戦争犯罪加担者となってしまうというこの教訓を今こそ学ぶべき時です。事の本質は何か、政治家やマスコミの言い分をそのまま受け入れずに「考えること」の大事さを、強く訴えたいです。そのための問題提起を継続・強化します。
  ◇  ◇  ◇
 組合は病棟再編による労働条件の問題に集中して取り組みます。同時に、平和と人権、医療を守るために、安倍政権の医療社会保障切捨てと軍国主義政策に批判と反対の取り組みを行います。安倍政権の暴走に人々の不満や怒りがますます大きくなるのは確実。これをストップする一年にしょう!!

(組合ニュース5221号 2014年1月15日発行より)

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