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私たちの訴えと取組み

4.25「米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と、県内施設に反対し国外・県外移設を求める県民大会」に参加して

超党派で歴史的な県民大会
 4月25日午後読谷村運動広場で約9万人が参加した「県民大会」が開かれました。壇上には与党民主党はもとより、自民党から共産党までと超党派による初の県民大会となり、2日前に参加を決めた仲井真知事を含め、県内41市町村長(2名代理)が参加するという、まさに県民が一体となり怒りが爆発した大会になりました。

政府に国外・県外要求
 決意表明には4名の発言があり、普天間基地を抱える宜野湾市の伊波市長は、「宜野湾市民は戦後65年も普天間の重圧に苦しめられ続けてきた、日米両政府による沖縄差別でしかない。最低でも県外」と主張。辺野古を抱える名護市の稲嶺市長からは「政府の場当たり的で節操のないやり方は県民を愚弄するもので許せない。県民の人権を取り戻す闘いでもあり、子や孫たちに二度と苦難の歴史を歩ませることがあってはならない。」と発言。
 新基地問題が浮上したうるま市からは市長と勝連漁協組合長の発言が続き島袋市長からは「移設案は、1996年に反対運動により廃案になったものだ。うるま市には米軍・自衛隊基地が11施設もあり、基地問題と日米安保の縮図と言っても過言ではない。市民の生命・財産および安全な生活環境を守る立場から、勝連沖埋め立て案に断固反対する。」と発言。赤嶺勝連漁業長からは「勝連沖案が浮上し、失望と怒りの入り交じった感情がわいた。豊かで美しい海を守り、未来に残すことも、漁協をあずかる組合長の責務と思い壇上にたった。沖縄には陸上であれ海上であれ、基地はいらない。埋め立てに断固反対する。」と発言が続きました。

みんなが自分の問題として
9万人を前に普天間高校の2名の学生からのすばらしい発言がありました。岡本かなさんからは、「私を含めて、いま一度多くの方に考えてほしい。みんながそれぞれの立場で、もう一度基地問題に向き合ってほしい。私たち一人ひとりが考えれば、何かがかわる。そう信じて、私はここに立っています。」と、生活の現状と自分自身の葛藤を発言し、続く志喜屋成海さんからは、「基地で働き生活の基盤をつくっている人、沖縄のさまざまな場所で反対運動をする人たち、すべての人が一生懸命生きているからこそ、平和と基地、沖縄はいつも矛盾を抱えています。私には、それぞれの立場の人の考えを判断するだけの人生経験がありません。私は純粋に素直に、この問題をみたうえで、やはり基地は沖縄には必要ないとそう思うのです。基地問題は普天間だけでなく、沖縄県民だけでもなく、日本国民すべての人が自分の問題として考えてほしい。」と訴えました。最後に二人そろって「未来は私たちの手のなかに」と締めくくり大きな拍手が会場をつつみこみました。

政府に「県内移設反対」島ぐるみで断念迫る
 発言後は、大会スローガンと県民大会決議案が提案され大きな拍手で採択がされ、最後
に仲井真知事を先頭に団結ガンバローで県民大会は締めくくられました。
 県民大会は大成功に終わりました。

国民一人ひとりが日米安保を考える時期にきている
 今回の大会の意義は、9万という数もさることながら、知事を含めた超党派が集まり島ぐるみの大会であったということ、沖縄県民の総意であるということです。このことを鳩山首相はじめ政府は真摯に受け取るべきです。公約にある「最低でも県外移設」は沖縄県民すべての願いです。名護陸上部、勝連半島沖や新たに出てきた辺野古沖合構想などは、もってほかで沖縄県民をバカにしたものでしかありません。鳩山首相は、選挙対策の5月決着にこだわるより、県民のことを一番に考え、普天間の早期閉鎖と県外移設を米国に強く要求すべきです。
大会参加を通じて、沖縄県民からは、政府・米軍はもとより本土に住む日本国民全体に対しての強い怒りが伝わってきました。戦後65年、沖縄はつねに犠牲になってきた、という強い意識を持っています。国土のわずか0.6%の土地に75%の米軍基地がある。なぜ沖縄だけが日米安保の犠牲でいなければならないのか。大会の発言に、「差別」「人権を取り戻す」「国民全体の問題」という内容が多く語られました。「本土むから参加した私たちにすれば非常に耳の痛い発言が続きました。基地問題は、沖縄を支援するというのではなく、日米安保の問題として、日本に住む一人一人が自分自身の問題として真剣に考えなければならないと、改めて気づかされた大会でした。それは、米軍基地は沖縄にいらない、本土にもどこにもいらないという運動を、とりわけ「本土」で盛り上げていくことだと思いました。

未来は子供たちのために
 大会が終わり、司会者から「今も渋滞の中、沢山の人が会場に向かっています」と紹介がありました。この9万人の大会を1人で仕切ったのは、読谷高校の女子高校生でした。発言者の紹介から、壇上の議員の紹介、大会途中の「のぼりは降ろして下さい」「立っている人は座って下さい」「参加者が増えてきましたので前に詰めてください」9万人が女の子の言葉に従っていく姿は感動ものでした。発言をした女子高生にも驚かされましたが、この大会に参加している人たちは、本当に、子供たちの未来のために集まっているのだと強く感じました。県民の願いは、基地の無い安全な未来を子供に残してやりたい。どこに住んでいても親の願いは同じではないでしょうか。沖縄は基地と観光の島です。観光には沢山の人に訪れてもらいたいと思います。そして、この島で日米安保の犠牲になっている子供達がいる事も、考えてもらいたいと思います。

(組合ニュース5136号  4月30日より)

(2010年5月12日)

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