|

福島の子どもたちを放射能から守って!
5・2 文部科学省交渉に参加
|
一般人の年間被ばく限度線量は1ミリシーベルト 。しかし、文部科学省は、福島の子どもに年20ミリシーベルトまでの被ばくを認めました。その撤回を求め、4つの市民団体が中心となり5月2日、文科省と原子力安全委員会に対し2回目の交渉を行いました。前回4月21日の交渉参加者120名を大きく上回る約350名が参議院議員会館の講堂に結集し、運動側の怒りがあふれ、勢い勝る交渉となりました。この交渉に参加したので報告します(O)。
「この土を触ってください。舐めてください。」
フロアーからの発言で最も印象に残ったのが、福島の主婦からの発言。「安全だ」とされた、校庭から持ってきた土を出し線量を計測。「ガガガガガーガガガガガ・・・」音が鳴り響く。36マイクロシーベルトでした。主婦は「この土の上で遊んでもいいという!子ども達は砂遊びをしたりその手を舐めたりする。安全というなら舐めて下さい!」等、詰め寄りました。
議事録なき会議で決定
子どもに年20ミリシーベルトの被ばくを許容するという決定が、実にいい加減になされたことが分かりました。4月19日、文科省がこの件について午後二時頃、原子力安全委員会に助言を求めました。委員会は約二時間後「差し支えない」と決定し答えました。しかし、驚くことに、この大事な会議の議事録はなかったのです。
内閣参与が「子ども20ミリ」に抗議して辞任
その後4月29日、内閣官房参与小佐古氏は、「子どもに20_は受け入れがたい。子どもは1ミリシーベルトにすべき」と主張したが聞き入れられず、政府に抗議して辞任しました。この「身内の反乱」は、撤回を求める私たちにも追い風となりました。
原子力安全委員会がついに「子どもに20ミリシーベルトは許容できない」と発言
そして2日の交渉に挑みました。原子力安全委員会は「子どもに20ミリシーベルトは許容できない」と議事録なき会議に出席した4人が認識していると回答しました。そこで福島県のアドバイザーが「100ミリシーベルトまで安全」とふれまわっていると訴えると、調査し事実であれば対応すると述べました。しかし「差し支えない」は撤回しませんでした。
年20ミリシーベルトはとんでもない数値
医療機関の放射線科などの「放射線管理区域」は、3ヶ月で1・3ミリシーベルト(毎時0・6マイクロシーベルト=年5・2ミリシーベルト)を超える可能性がある区域で、一般の立ち入りを禁じられています。そこで働く人は各々が、必ず線量計を付けて放射線量を管理され、無用な被ばくを避けています。
しかし、福島県内の学校や保育園の75%以上が「放射線管理区域」レベルの線量ですが、子どもの線量計はありません。
国の被ばく低減措置といっても、毎時3・8マイクロシーベルトを超える所は、屋外を一日1時間にするという低減措置だけで学校を再開。また、放射線管理区域レベルの6倍でも普段と同じ授業をしてもよいとしたのです。子どもたちの被ばくが心配です。
福島の子どもを守ろう!ネット署名にご協力を!
通常通りの生活を、と指導されるがマスクをつけさせる親。学校に送り出してから涙する親もいます。福島県郡山市は独自に校庭の表土を削りました。
現在、海外含め運動が盛り上がって情勢を押しています。一緒に福島の子どもを放射能から守っていきませんか。子どもの20ミリシーベルト許容撤回の第2弾署名を開始しています。ご協力をお願いします。
(組合ニュース5160号より 2011年5月11日)
|
(2011年5月18日) |
|
|