第十回坂東吟行 〜坂東第八番妙法山星谷寺(星の谷観音)〜


主宰ご出句

ゆく年の井戸に散りこむ星の数
  坂東八番水琴窟凍り  
  凍りたる水琴窟の音なりけり  


主宰特選句


藍生1月例会写真
  大き星したがへ冬の泉まで 権瓶 涼子
  星深く沈みしか冬晴の井戸 小野 伸子
  母の戒名賜はりし寺冬日 今野 志津子
  やどり木をびっしり櫻枯れつくす 中村 朋子
  厚氷割って水琴窟の音 軽部 梢
  凍蝶にとどいてをらぬ朝茜 山口 都茂女
  向きかへて梢に光る冬の鵙 高田 正子
  切り株の切り口古ぶ霜柱 二宮 操一
  臘月の井戸の深さを讃へけり 中村 朋子
  花柊にほふや水のほとりまで 石橋 玖美子
  竹林へ向きて四枚の白障子 栗島 弘
  冬柏バイカルの風至りけり 城下 洋二
  父性かなし観音草の霜枯れて 木津川 珠枝
     



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