| 主宰ご出句 | ||
木歩忌のまた夢二忌の観世音 |
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| その声を聴く竹を伐るかまくらに | ||
| 主宰特選句 | |||
| 秋草をくばりて長谷の寺女 | 岩井 久美恵 | ||
| 鳶の水平われ寄りて秋を聴く | 広川 一美 | ||
| 海人小舎の砂をかぶれるやぶからし | 森田 正実 | ||
| 蟷螂の耳にとまりてささやける | 桑田 勝美 | ||
| 秋蝉のところをかえず鳴きにけり | 森田 正実 | ||
| たかだかと由比ガ浜より秋の蝶 | 住田 千恵 | ||
| ゆっくりと昼のすぎゆく木槿かな | 栗島 宏 | ||
| 邪宗門極楽砂金白桔梗 | 大矢内 生氣 | ||
| 秋の真中へひとすぢの蜘蛛の糸 | 今野 志津子 | ||
| 蓮の実のとんで鎌倉山に月 | 渋谷 澪 | ||
| 海を見る人遠く見る秋簾 | 岩田 由美 | ||
| 鎌倉は秋いづくにも黒き蝶 | 二宮 操一 | ||
| しみじみと光さすなり女郎花 | 小野 伸子 | ||
| 海へ出る手前の路地のさるすべり | 盛田 道子 | ||
| 坐してひとりひとり分なる萩の風 | 門奈 明子 | ||
| 昨夜に母のつめ切り長谷の秋風 | 中川 和子 | ||
| 水澄みて小さき花を供へけり | 名取 里美 | ||
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