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主宰ご出句 | ||
猿跳んで雉子の跳んで雪解瀧 亀鳴くやみんなやさしく年とつて 残雪や祷りてこころ立て直し
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秀句 | |||
山桜散るハイウェーの料金所 木の芽風日光駅の貴賓室 わたしのなか発車のベルの止まぬ春 履き馴れた靴のよろしき遍路道 囀りや御用邸の奥その奥の 無といふ空間のあり青き踏む 山笑ふ同行四十五人なる 夕暮れてエメラルド色春の滝 たそがれのはじまってゐる春の滝 滝音の身を貫ける春の旅 暁闇に響く雪解の滝であり 湿原の記憶はるかに春荒野 亀鳴くや湯畑の湯を家苞に 湯の花の夜に育ちし雪解風 雪の壁残れど峠開通す うららかや半澤さんの名調子 湯葉啜る黒髪山に忘れ雪 春の宵地酒に友は頬を染め 公魚をむしゃむしゃ喰ふがよきをなご 山笑ふやはらかで欲しもの言ひも 残雪と転び続けるわたくしと 山の雪記憶うするるごと薄れ 花冷の湖の夜明けを漁れる 春雪の山より明くるみづうみも 春暁の男体女峯漁舟 湖の水より冷たかり蕗の薹 誰とも会はずめぐりけり残雪湖 男体山の雪かがやける鯉のぼり 男体山の裏も表も木の芽風 湖に芽吹きの風の走りけり スワン船追ひかけてゐる残り鴨 春の鴨橋桁のすき泳ぎけり 初つばめ空広くなれ高くなれ 初つばめ湖風すこし和らぎて 永日や湖上船上二荒山 木々芽吹く立木観音やさしくて 観音の深まなざしや竜天に 鐘朧日光木立観世音 うららかに鐘一つ撞き願ひごと 春深し願ひの鐘を三つ撞き 囀や亡父に土産のお線香 五大明王昏きに在す春の湖 流木を集む春愁燃やすべく 日光の晩春に別れを告げる
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磯野トシ子 佐藤 古城 はたちよしこ 浅井 敏子 三木 潤子 高宮 ヤ子 大貫 瑞子 岩井久美惠 有住 洋子 古橋 淑子 鳥井 月清 半澤 典子 福田 礼子 井上 薫子 軽部 梢 桑田津海坊 深津 健司 菅沼喜久子 中川 肇 大平 洋子 北村ひかる 二宮 操一 野木 藤子 尾木よね子 城下 洋二 田中 修明 寺澤 慶信 水巻 令子 加藤多美子 海老根ヨシ子 後藤 洋 岩崎 芳子 入沢まき子 瀬尾みよ子 鎌田 明子 山形 晴夫 飯倉あづま 井上 瑩子 広川 一美 深津 瑩子 森田伊佐子 半田 真理 小池 啓子 梅田 昌孝
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記録:後藤洋 |
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