第十三回坂東吟行 第二十九番札所海上山千葉寺


平成15年12月21日
句会場:青葉の森公園芸術文化ホール

主宰ご出句

行く年の千葉の女の高笑ひ
  青鷺の振り向く終大師かな  
  手あぶりを値切って買ひぬ千葉寺  

主宰特選句


藍生1月例会写真
  裸木の関東一の大銀杏 田中 修明  
  枯木その一枝一枝が日を愛し 田中 美代子  
  杖措きてふと寒禽のはなしなど 安達 潔  
  冬草の黙り通した月日とも 田中 浩子  
  数へ日のダリヤ畑に人うごく 田浦 伊久子  
  極月や市に吹かるる緋縮緬 上野 君子  
  思案すること下手なりに落葉踏む 桑田 津海坊  
  王宮のやうな石階日向ぼこ 山口 都茂女  
  極月の素手のはたらく古布子 植村 やよひ  
  極月のしづかに水の沈む池 木津川 珠枝  
  外套におとがい埋めてぶつかりぬ 高橋 由枝  
  これはこれは終大師のその仏師 水巻 令子  
  あした死ぬやうな気がして暦買ふ 梅田 正孝  
  雉子鳩のあゆみ枯草鳴らしけり 山口 都茂女  
  落葉掃く老女に観音のひかり 住田 千恵  
  深く入る寂莫のこる寒林に 沖山 充弘  




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