藍生20周年記念句会

日時  : 平成22年12月5日(日)
吟行地: 皇居・神田周辺
句会場: 学士会館
締め切り 13:00 3句出句 3句選 


主宰句


  二十周年

給はりぬ花束冬麗の二日

  『月光月光』にためがき

署名して為書をして冬銀河

極月や眼中のおひと夢に顕ち   

主宰特選句


着ぶくれて立つボクサーの絵の前に  

足弱となり吹かれをり冬桜

冬紅葉写真とりあふ老夫婦 

木の葉降る魯迅全集括られて

山の上ホテルの落葉持ち帰り

母の手に触れぬ日月雪螢 

ことごとく枯れて大地を漲らす

片付けてまた散らかして菊始末

いつの日か聞きたし能登の鰤起し

現世は落葉の朽ちてゆくのほひ

てのひらにここ東京の雪螢  

枯しだのすつくと立ちて竹林に

襤褸を着て東御苑の落葉掻

忍びの者林の落葉をうかと踏む

土佐弁を少し隠して冬の旅

林落葉踏みて遠方よりの客

裏庭の枝伐り払ひ冬籠

冬紅葉ことにも松の廊下跡 

とほまはりしても会ひたきその冬木 

ここにきて落葉のこゑの聞こえるよ

左膝たてて咳く子規おもふ 

こがらしや人混みの中骨の音 

荒れてきてはや塩吹いて冬囲 

落葉道こつそりと喰ふにぎりめし 

寒禽のときどき山をこぼれくる 

明け番の神保町に日記買ふ 

古書店に咳をこぼしてゆきしのみ 

曲子 治子

高橋 千草

田中 修明

小木曽仁子

横井 定利

中田千惠子

藤田 翔青

斎藤 勉

二階堂光江

厨  惠子

曲子 治子

成松ちあき

藤平 寂信

軽部 梢

西田 泰之

尾崎じゅん木

池田 誠喜

各和 正雄

近藤 愛

鳥井 月清

臆  みき

小森 邦衛

大矢内生氣

横井 定利

武井 伸子

安達 潔

小池 啓子




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