第十二回 全国「藍生」のつどい・静岡大会 二日目吟行句会

6月12日(日)、昨日の雨も上がり紫陽花の色が一段と濃さを増している清々しい一日となった。朝ホテルをチェックアウト後バスに分乗、龍潭寺から今日の句会場である奥山方広寺に向かうコースと摩訶耶寺から方広寺に向かうコースの二手に分かれてそれぞれ吟行。方広寺では、山門から清流に沿って沢蟹と戯れながらゆっくりと本堂、半僧坊に登ってゆく。句会場である本堂向かいの真新しい宿坊2階にて昼食後、12時30分から二日目の句会が開始された。  


主宰句


あをあをと冷ゆあをあをと草木界
ひきがへる余命を知らず知らされず
暁闇の水打たれたる濃あぢさゐ

主宰特選句


大念仏海霧の消へゆくあしたかな 辻内 三重子 (三重県)
どんどこどんどこ遠州念仏夏館 山崎 厳 (新潟県)
万緑や仏になる木龍になる木 出井 孝子 (京都府)
来年もまた会いましょう夏燕 深津 健司 (東京都)
姫沙羅の残花やよべの雨雫 森光 梅子 (長崎県)
梅雨の燈を珊瑚の紅を秘仏かな 大矢内 生氣 (東京都)
六月や巻雲なびく半僧坊 橋本 薫 (石川県)
いらっしゃるいらっしゃる羅漢さん涼し 井上 美保子 (愛知県)
汝未だ半僧であり南風吹く 藤平 寂信 (滋賀県)
働いて泰山木の花見上げ 二宮 操一 (東京都)
夏蝶の白砂に下りる真昼かな 森田 伊佐子 (茨城県)
我もまたひっそり動く未草 寺澤 慶信 (埼玉県)
念仏舞鐘うおんうおんと梅雨の宿 菊池 節子 (岩手県)
遠州の暑き日となり方広寺 小野 伸子 (東京都
六月や光を放つ龍潭寺  半田 里子 (栃木県)
水無月の石に物言ふ祈りかな 中村 昭子 (京都府)

大会2日目吟行

静かな佇まいの龍潭寺

本堂北庭の池泉鑑賞式庭園と共に前庭の白砂も美しい龍潭寺

奥山方広寺、開山堂付近

方広寺本堂

句会場への道
 


大会2日目句会

2日目句会受付(奥山方広寺宿坊)


2日目句会

2日目句会も特選句に主宰染筆色紙が

句会終了後本堂前にて記念撮影
 

写真・記録・文:後藤洋




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