第十一回 全国「藍生」のつどい・徳島大会  第一句会

第1日:平成16年6月12日(土)13時30分〜
     句会場:ホテルクレメント徳島(JR徳島駅西隣)

                        
前日の夕方、台風崩れの温帯低気圧がここ徳島を通過。徳島或いは淡路島付近に前泊をして、激しい五月雨の中を渦潮等の吟行に行った連衆も多かった。幸い今日は汗ばむ程の天気。午前中に付近の札所や会場まん前の眉山、更には徳島城跡等に三々五々吟行をして、午後には地元徳島の方々の周到な準備の下、全国137名の連衆により予定通り三句投句三句選の句会が開始された。

主宰句


たそがるゝ眉山へ梅雨の虹くぐり
墨磨るや眉山に繊る月涼し
青梅雨の阿波の作家のこゑなりけり

主宰特選句


暁闇の雨のまはいを時鳥 岡村 藍
求道者涼し言の葉ミュージアム 江上 洋子
寂聴文学六月の雨滾つ 橋本 薫(大阪)
練習は足の上げ下げ阿波踊 田川 研一
寂聴の三百冊や杜若 岩井 久美恵
白き闇くぐりて阿波の時鳥 山野上 雨彦
青嵐敬舟さんち藍さんち 梅田 昌孝
餅屋前耳を澄ませば滝の音 斉藤 真砂美
万緑のお四国に入る阿波に入る 半田 里子
青葉潮寂聴さまの道一本 中村 祐治
偲びつつあらぬ1人とさみだるる 岡本 弘子
髪洗ふほかなきにはかへんろかな 門奈 明子
水を張る藍甕夏の雲雀かな 森光 梅子
白砂に雨後の夕日を湯引き鱧 後藤 洋
おほいなる虹かかりけり渉べく 門奈 明子
滝見して太きらうそく灯しけり 半田 真理
ゆふぐれは子が泣く熱帯魚あをし 今野 志津子
藍甕のひときは深き梅雨の底 橋本 薫(石川)
青鷺の声の真下の昼暗し 今野 志津子
虹燦々阿波一国をひとまたぎ 藤平 寂信
書くことの祈りの一生夕蛍 篠田くみ子
明け易し桃源郷は此処とやら 今阪 雅子


五月雨の中、鳴門の渦潮

第1日目(12日)午前中の吟行地より 井戸寺(17番札所)


観潮船も梅雨の中


第1日目(12日)午前中の吟行地より 徳島城跡


受付(見慣れた俄か受付人も)


第1日目句会


第1日目句会

写真・記録・文:後藤洋



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