例会トピックス 

第297回 藍生2月例会

(令和2年2月2日)
文京シビックセンターシルバーホール


主宰ご出句                     

  どの花の木と申さねど花を待つ

  選句して序文書き上げ花を待つ

  帰還者一人白加賀月夜なる

   二月は

  兜太道子黄犬忌白加賀月夜

   白加賀は梅の銘木

  創刊三十周年花を待つ


特選句

 

 

日本庭園広々と日向ぼこ       

春兆す境界石の臍白く         

今日立春手紙一通投函す       

ぎつしりと白シクラメン母眠る    

秀治さん探し当てたる桜貝       

早梅や月はつめたき色に満ち      

近道の古草を踏む小雨かな       

枯葦の音より乾きゐて心        

東雲の光に育つ霜柱          

ギター背に隣の娘の来春めきぬ     

鱈汁を待つや凭るる太柱        

頬被似合ひ過ぎると言はれたる     

遺影から見ゆる所に吊る雛       

蝋梅の暮かねてゐる秩父かな      

春隣水を旨しとおもふとき       

また落ちて蘂を立てたる寒椿      

鴨一羽陸に上がれば歩みけり      

桜東風小さき淑女の裾乱し      

あたらしくロープを張られ梅の園    

就中すずしろ甘し熱き粥        

凍るから眼を離せない冬の川     

笹鳴きや一羽を追うてまた一羽     

三椏の花手抜きせぬ男なり       

寒時雨梅を見ている留学生       

針供養足踏ミシン処分して       

観る人に寄り添ふやうに寒桜      

地図になき道水仙の道なれば      

上潮の皆浜を向く百合鴎        

外に出よすぐつく弾み笹鳴けり     

豆腐屋のがんものおまけ針供養    

梅が香や独居の父の穏やかに     

対話てふ静かな時間雪催       

強がりを言ふてさみしい椿餅     

鬼打ちの豆に打たれて老人に     

結氷のちひさき花の名を知らず    

寒に入る女子高生のふくらはぎ    

バレンタインデー爪にハートを書き足して 

顔パスで通してもらふ冬日かな

渡辺 行子

依田 百合

まつおまりこ

岡崎 弥保

小木曽仁子

深津 健司

門奈 明子

古橋 淑子

ジョニー平塚

成松ちあき

門奈 明子

掃部けいじ

浅見 宏子

北村 照子

小池 啓子

原田 桂子

山崎志夏生

後藤 清美

近藤  愛

後藤  洋

さとうかしこ

成岡ミツ子

深津 健司

園田秋桜花

後藤 清美

ジョニー平塚

近藤  愛

成松ちあき

渡辺 行子

軽部  梢

武部 一成

三好美津子

門奈 明子

山崎志夏生

小池 啓子

植村やよひ

近藤  愛

石川 秀治

 


記:田中啓介


戻る