例会トピックス 

第281回 藍生9月例会

(平成30年9月16日)
文京シビックホール会議室1・2
にて


主宰ご出句  

「プレバト」丸四年「伊月庵」オープン
  庵主なほ不動の人気月今宵

  生きる書く詠む鮎落ちてゆく月夜

鈴木牛後さん「角川俳句賞」決定
  牛飼詩人六十頭の草を干す

 『ひとり』はついに
  句集十刷シャンパンに新豆腐

 かの日記に
  八月十六日「月佳なり」荷風


特選句

 

 

鉦叩生者ばかりが歳をとる      

燕去る人の泪はすぐ乾き       

踏まれさうなところに蝉の落ちてをり 

稲びかり樹は懐に鳥を入れ      

終戦日大人優しく夕ごはん      

起こされて二百十日の飯を喰ふ    

二百廿日雨の厩舎のほの灯り     

知恵の輪に弄ばれてゐる夜長     

はらりと落つそれはしづかな蜻蛉の死 

漁火のほかは真つ暗きりぎりす    

「私が俳句だ」月に読み虫に読み   

今のこと今書かんとす鰯雲      

四時起きの男いつぷく秋の雲     

囚はれていまは囮をやつてゐる    

延命はなしと伝へて秋の空      

天高しそれはヒロシマ市民劇    

雨に伏す一番花の曼珠沙華     

細身のをとこ新蕎麦をひとすすり  

虫の夜につぶやく俺が悪いのか   

疾走の息継ぎ給へ爽やかに     

包丁をやはらかに入れ新豆腐    

働いて秋刀魚づくしの父と母    

自転車を停めて大きな月を観る    

月光や助走の果てに疾走す      

桔梗の束手にバス降りぬ老夫婦    

畑じまひ貌の尖れる蟻の列      

猪の道へ迷つてしまひけり      

秋の雷遣り過さむと書店へと     

筋肉を鍛へて余生秋暑し       

小さき蜂吾が丈をこす吾亦紅     

新蕎麦やまず一口の水をのみ

小田 静世

北村 照子

小池 啓子

城下 洋二

古山智也子

山崎志夏生

宗像眞知子

半田 良浩

植村やよひ

小田 静世

深津 健司

磯 あけみ

竹内 克也

山崎志夏生

竹内きくえ

岡崎 弥保

成岡ミツ子

半田 真理

竹内 克也

深津 健司

田村美江子

深津 瑩子

磯 あけみ

小木曽仁子

成松ちあき

浅井 敏子

木寺 洋子

成松ちあき

入部 和夫

秋山 英子

半田 真理

            

 


記:田中啓介


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