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第271回 藍生6月例会 (平成29年6月4日) |
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特選句 |
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烏賊干して透きとほりゆく港町 炭窯に熱の残れる若葉かな たまには餃子を焼きて蚊火を焚く ドーナツの穴から覗く夏の空 燕の子獲し鴉にも七つの子 浅草の祭りのあとの地下足袋屋 鮫の歯のごとくわき出る泉かな 膝の裏蚊に喰はれたと見せにくる 夢の奥より真夜中のほととぎす 十薬は庭一番の元気者 弘法麦しごきて故郷棄てにけり 虫歯予防デー真夜中のチョコレート 一人来て泉に話し込んでゆく 麦秋や明るいうちの夕御飯 夏帽子北へ帰ると言ったきり 涼しさやほどよく遠き子らの声 酒絶ちて十日の宵の心太 はしるはしる蟻浮くごとく飛ぶごとく 落し角ひろってきたと低き声 微睡や蛍袋の中にゐる 汗すこしかいては忘れゆきしこと 力持ちの嫁と言はれて夏来たる 立葵誰待つといふこともなし 残照ののちの月光朴の花 |
中田千惠子 木寺 洋子 半田 良浩 佐柳恵美子 宗像眞知子 竹内きくえ 佐柳恵美子 山崎志夏生 竹内きくえ 山村さわ子 岡崎 淑 半田 良浩 剱持 育代 内山 森野 半田 真理 掃部けいじ 森 陽舟 植村やよひ 竹内 克也 山崎志夏生 門奈 明子 岡崎 弥保 山村さわ子 深津 健司 |
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記:田中啓介 |
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