例会トピックス 

第268回 藍生2月例会

(平成29年2月12日)
会場:中央大学駿河台記念館四三〇号室に


主宰ご出句

豆を打つ拾ふ長寿者障害者

食べる飲む読みて書く春の星ぎつしり

西國四國坂東秩父余寒

立春の星足摺岬に無盡蔵

選句して夜は豆を打ち拾ひ喰ふ


特選句

 

 

晴れのち曇のち雪山茱萸黄      

川渡る電車のひびき寒明くる     

春立つや優先席に金の杖       

小さく切つて鮟鱇の肝つ玉     

切干と月と細りてゆきにけり     

最愛の妻に播かるる追儺豆      

凍上のレール南下の五百キロ     

通り過ぎてゆくもの春まだ寒し    

鬼やらふ怖いものなどなき二人    

遺さずに託さずに厳寒の星     

盆栽の松一本の寒日和        

豆打たれ小柄猫背の鬼役よ      

節分やけふは世間の側にゐて     

春浅き昼はテラスでポロネーゼ    

枯葦のずつと向かうで手の上がる   

ぺしゃんこの髪いとほしや古雛    

江戸艶笑落語大全春炬燵       

もう少し尽くしたかつた春の月    

観覧車春の風邪だといふ妻と     

一叢の花のごとくに納め針      

ちよつとしあはせ春節の甘納豆   

大寒を帰る園芸校二部生徒      

蕪漬けて文字少し読み今日終はる   

雉子一羽丸々包み寒見舞       

北窓開きぬ快晴無風なり       

挿木するいのちがもしや続くかと   

今朝届く雪国よりの雪見舞      

春の雷湖岸に市の立つ日なる     

アカギレの似合ふ手であるひとであり 

鰤捌く術後の夫のひとり言      

一つ咲き二つ膨らみ寒桜       

鬼やらひわが声の張り確かむる    

冬ごもりもの忘れして気落ちして   

出番まで浅く腰掛け年男    

古橋 淑子

小田 静世

早田 保子

さとうかしこ

盛田 道子

入部 和夫

菊池留美子

増田眞理子

後藤 清美

勝俣 冬美

中田千惠子

早田 保子

秋山 洋一

菊池留美子

盛田 道子

岡崎  淑

山崎志夏生

北村 照子

山崎志夏生

深津 瑩子

さとうかしこ

小池 啓子

古橋 淑子

夢野 夢幻

田中 啓介

荒谷  誠

小木曽仁子

秋山 洋一

半田 良浩

浅井 敏子

後藤  洋

石田 六甲

後藤 清美

植村やよひ

 


記:権瓶 玲子


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