2016年11月藍生主宰句| 野分雲 |
黒田杏子
| 2016年11月藍生主宰句 |
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黒田杏子
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衣更へて熊本へゆくジャワ更紗 城郭も人も車もさみだるゝ 熊本の鴉福島の郭公 石牟礼道子さんをｹｱﾊｳｽ「ﾕｰﾄﾋﾟｱ熊本」にお訪ねする。 渡辺京二先生のご案内による 五句 激震ののち仏壇に緑さす 人寂か樟の新樹の雨上り 煙草火またひとつ雨夜の樟若葉 道子さん京二先生月涼し 熊本市健軍町の夏椿 脛長きをとこの日傘城下町 虹懸かりたる城の街旅の者 マダムカリガリ朗々と夜の新樹 「カリガリ」は店の名前。マダムは磯 あけみ 希望のやうに熊蝉の啼きいづる 小森邦衛さん第一句集に寄せて 塗師けふは能登の深山の蕗を摘み 新生寳厳寺 長岡陽子さん 故長岡和尚次女 二十六歳 鳥わたる若き尼僧の長睫毛 浜崎浜子先生墓所 桂浜を見下ろす丘の上に 安らかにドクトル浜子野分雲 写真集『ふるさとの姿』刊行の盟友 茂樹さんに三句 佐藤長雄斉藤茂樹桐は實に ふるさとにキヤメラマン茂樹早紅葉 早寝早起墨磨れぱ雁わたる 畏友 久保田展弘氏 七月十四日 修験行者君に大山蓮華径 フェルトマン花房央子さん ケルンを発つ オールドローズ汝が歌声のとこしなへ |
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