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第252回 藍生5月例会 (平成27年5月10日) |
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特選句 |
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ハンカチを洗ひて返すとき目伏す ずんずんと近づいてくるサングラス 早乙女の仕事終りしといふ手紙 輝いて雁木の町に燕くる 大祭の渡御済む花火満月に 落椿踏む行けるところまでゆく 平和なる真只中に杏咲く 新樹街冷めたい男だと知りぬ 若冲の象よ鯨よ吾に夏 母の日や母の齢を一つ越え ゆふぐれを吹雪く大島桜かな 春暁の夢に戻りて何探す 一日にこころの起伏夏つばめ てふてふや死亡欄にて人は死ぬ 二輪草なつかしきこと胸に満つ 憲法記念日重き荷物を持ち歩く 田楽の串を揃へてから別れ 万緑や小学校の昼休み 何処へ行くといふこともなし更衣 日記一行八十八夜寒 よき風を聴きてをるのみ夏座敷 不動の滝行者立つ石へこみたる 滝音のとどろきて蟻立ち上がる 桐の花空いつぱいに日の沈む 考への続かぬ椅子や新樹光 メーデーや五ドルで買ひし古書めくる 白絣たたいて干して何いそぐ 報はれることの少なき夏来る 鍵盤の冷たかりけり蝶の昼 古茶好みひと生長女で押し通す 冷奴曇りのち晴れ星の夜 母うすくうすく息して夏蒲団 句会果つひとりひとりの緑の夜 うつかりと未来信じる夏はじめ
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金 利惠 軽部 梢 半田 真理 原田 桂子 水野 浩子 栗島 弘 加村 維麻 勝俣 冬美 半田 良浩 石田 六甲 今野志津子 中田千惠子 中岡 毅雄 浅見 宏子 田邉 文子 石田 六甲 栗島 弘 菅原 有美 山村さわ子 深津 瑩子 近藤 愛 河村 晶子 栗島 弘 城下 洋二 井上美保子 勝俣 冬美 深津 瑩子 勝俣 冬美 中岡 毅雄 植村やよひ 掃部けいじ 山村さわ子 権瓶 玲子 勝俣 冬美 |
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記:石橋玖美子 |
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