例会トピックス 

第250回 藍生3月例会

(平成27年3月15日)
会場:東京文化会館 会議室


主宰ご出句

産土の本郷に花待ちにけり

ふたり棲む七十七の花を待つ

二十五周年なる花待ちにけり

一日待ち一日送りて花を待つ

この世なる七十七の花を待つ


特選句

 

 

啓蟄や街のマップを持ち歩き         

紺色のこのざはめきを卒業す         

蜷の道あり女にも道のあり           

ひとりづつ肩を抱きたき卒業式        

春愁やいくたびの忌を修すとも        

来客も家族も減りし菜飯かな         

海風の激しくなりぬ初桜             

屋根替への匂ひ誰にも会はぬ道       

老犬を呼ぶもこたへず花冷ゆる        

武蔵野の二十五キロを春の川         

春北風の日々戦災忌震災忌         

眼閉づることなく白魚の炊かれ        

さくらさくらさくらは咲くのだけれど       

ゆつくりと白湯いただきぬ春の風邪      

菠蔆草炒め気力の戻りけり           

花を待つための木の椅子石の椅子      

津波いま絆紡ぐや花五倍子          

ふらここはいまもなにかをのせてをり     

春の夜やすらりと和服百五歳         

あたたかや大きくなりし犬の影         

乾坤の利根の野焼の濃むらさき       

兄妹三月十日橋の上             

一筋に輝きにけり遍路道          

春野とも埋立地ともいふあたり        

もう四年まだ四年とぞ国朧           

みちのくの仏拝みぬ初桜            

さまざまに円空の鑿涅槃西風         

未来とは必ず来る日初桜            

ささやかな幸せを待つ春を待つ       

雪一丈一人一畳座禅堂            

 


菅原 和子 

竹内 克也 

権瓶 玲子

勝俣 文子 

小田 静世

盛田 道子

竹内きくえ

深津 瑩子

亀山 豊

成岡ミツ子

石橋玖美子

今野志津子

権瓶 玲子

原田 桂子

田中 啓介

今野志津子 

鷲尾 翹

掃部けいじ

古山智也子

村越 縁

鷲尾 翹

軽部 梢

沖山 充弘

秋山 洋一

半田 良浩

軽部 梢

依田 百合

園田秋桜花

沖山 充弘

太田すなほ

 

 


記:石橋玖美子


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