例会トピックス 

第227回 藍生10月例会

(平成24年10月7日)
会場:あうるすぽっと会議室B


主宰ご出句

           はし

みんな過ぎ那須野を奔るけふの月

野分去りたり星奔る月奔る

仲秋の名月野分去りにけり

月奔り出す一面の野分雲

野分雲去りゆくけふの月と星

    


特選句
 

本当のこと言へず葡萄を一つづつ

濃紺の空が一枚今日の月

武蔵野へ海の匂ひの野分雲    

虫を聴く国にうまれて虫を聴く 

秋風や角曲るごと友の逝き  

もつれゆく秋蝶同時には死ねぬ   

田の半ばまで稲刈つて昼ごはん

虫が啼く人間が聴くこの一と夜 

あけがたの虫曼陀羅のしじまかな

月光玲瓏白花曼珠沙華 

秋草を刈る秋草の丈を刈る

昼夜無き職場を出づる鉦叩

蟷螂のほんにひらひら飛びにけり 

十五夜の月浴びに出てひきがへる

死者を入れ柩となりぬ夜長し

満月の那須野ヶ原の露あをし  

ふるさとは東京夜のいわし雲    

一輪のうしろ幾万まんじゆさげ

月渡りけり少しづつ慣れてゆく  

邯鄲の触角ほどの風の音

万燈の下より男振り返

天高し背広上下の縞違ひ      

駅前に小さき用ある夕野分 

半田 真理

城下 洋二

石橋玖美子

竹内 克也

田中 修明

河村 晶子

さとうかしこ

田邉 文子

依田 百合

沖山 充弘

後藤  洋

竹内 克也

浅井 敏子

深津 健司

厨  惠子

深津 健司

剱持 育代

寺澤 慶信

半田 真理

葛山 由博

秋山 洋一

田中 啓介

今野志津子

 

記:石橋玖美子


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