例会トピックス 

あんず句会(藍生関西10月例会)

 (平成24年10月19日)
会場:曼陀羅山寂庵
兼題:深秋・山雀・敗蓮

主宰ご出句

    

敗荷に星こぼれつぐ灯無き村

こののちの月日敗荷風を招び

敗荷の村灯ともらぬ家の村

山雀のここに棲みつく女人堂

深秋の切手選みて貼る手紙    


 

特選句
 

敗荷を風吹きぬける音のなし

火に投げられし鶏頭の五六本

半日は秋思を纏ひボレロ舞ふ

オムレツ抛る腰すゑて秋の空

秋の炉に誰彼をらず蛇笏の忌

小鳥来る天女の墓と書かれゐし

戸を閉めてひとりにひとつ後の月

深秋の空は地球を包みけり

敗荷のいま叱られし子のやうに

長き夜に子を抱く若き父に会ふ

栗御飯炊くふるへるやうに淋しき日

敗荷とおなじいろして逃避行

肌寒の老後このままでかまわぬ

草の花刈る油絵の通る道

旅支度して時雨忌の表掃く

山雀を雑踏に見失ひしまま

中国の最古の寺院小鳥来る

深秋や独居老人旅に出る

神谷 育子

曲子 治子

氏野 光子

河辺 克美

橋本 榮治

植田 珠実

今坂 雅子

向井ゆたか

曲子 治子

神谷 育子

植田 珠実

河辺 克美

藤平 寂信

河辺 克美

曲子 治子

山下 輝代

長  晴子

向井ゆたか







     


  記:長晴子


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