例会トピックス 

第216回 藍生9月例会

(平成23年9月11日)
会場:あうるすぽっと会議室B

主宰ご出句

 あるみちのくびとの  
恨まずに哭かず怒らず種を採る

被災者の句を筆写して月祀る

ととせ はんとし                    十年前半年の前露の玉

老女漕ぐ木っ端微塵の月の舟

月に太りしぴかぴかのむかご採る


特選句
 

上りつめ朝顔天をまさぐりぬ

新豆腐新豆腐とて喇叭吹く

八日目の朝かもしれぬ秋の蝉

悪声の鴉台風圏に入る

台風一過リハビリ室の透明に

盆支度すぐ休憩と言ふ人と

月齢を確かめてより窓ひらく

鈴虫の鳴き出す電車一輛目

秋の空子は懐かしき歌唄ふ 

考える人の額も秋暑し

働いて月の形の満ちてくる 

月の客ひとりはサリー鼻ピアス

花火屑大きな岩の上に置く

福島のかなしき桃の甘さかな

浅間山より扇開きの稲田なる

やすらかな鼾に大き盆の月

鈴虫の餌にんべんの鰹節

昼顔にぽつりと雨のきたりけり

月の出や日を没れて富士まむらさき                            
秋刀魚売らるそこだけ強くかがやける 

道なき道を進みゆく良夜かな 

一匹の虫の音に夜の明けにけり

雁来紅たうたう親と同居なり

誰彼に借りあるごとき残暑かな 

ハーモニカ吹く子にとまる赤とんぼ 

萩のトンネルです岩井久美惠さん 

枝豆の塩加減には自信あり

揚げ油たぎる豆腐屋朝涼し

来年も秋刀魚を焼いてゐるだらう 

蜩やみなとほくなるひとばかり

二度三度はねて息絶ゆ秋の蝉

秋扇閉づ駅弁のゆきわたる   

秋山 洋一

江上 洋子

寺澤 慶信

深津 健司

加村 維麻

植村やよひ

石橋玖美子

浅井 敏子

半田 真理

半田 良浩

半田 真理

江上 洋子

原田 桂子

石橋玖美子

加村 維麻

浅井 敏子

深津 健司

田邉 文子

今野志津子                           
竹内 克也

神保 洋子

沖山 光弘

田中 啓介

石田 六甲 

村越  縁

沖山 光弘

石橋玖美子 

古山智也子

石橋玖美子

桑田津海坊

小田 静世

横井 定利

 

記:石橋玖美子


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