夜もふけて筍を煮る鍋三つ　

雀の恋見て整備工昼休み

好日やこれレタスこれパセリの芽

風吹いて竹叩く音夏来たる

浅蜊掘る少年ある日沖めざす

かなしくもせはしき春の過ぎゆけり　

初夏のアイロンの船シャツを行く

母の日や母にすがれば張りきりて

新緑の鎌倉へいざ鎌倉へ

語らへば天より地より花吹雪

ゴールデンウィーク家族に作る晩ご飯

デパートの地下の大きな桜鯛

雨のきて八重の重さの八重桜

摘みくれし芹よりこぼれ桜蘂

被災地へ少しの新茶飴玉も

花咲いてこころに幕の下りしまま

薄墨の花にあふ前あひし後

マン・レイにエルンストにも夏来る

たけのこを煮て家中の夏めきぬ　

きみを愛しとんかつを喰ひ青野行く

半田　良浩

水野　浩子

城下　洋二

無　　尽蔵

秋山　洋一

盛田　道子

山崎志夏生

植村やよひ

宮野紫乃ぶ

夢野　夢幻

植村やよひ

深津　健司

石田　六甲

岩谷美津子

成岡ミツ子

城下　洋二

無　　尽蔵

半田　良浩

半田　真理

秋山　洋一