例会トピックス 

第208回 藍生9月例会

(平成22年9月5日)
会場:池袋芸術劇場大会議室

主宰ご出句

  岩井久美惠さんの
露の世の帽子も納めたる柩

  松山俳句甲子園
言霊の一騎打ちとは涼しかり

  藤平寂信さん米寿
月(つき)讀(よみ)のひかり湖想庵日乗

  


特選句
 

水を飲み眠り水飲む残暑なほ

稲妻や肖像となる一家族

一切れの桃錆びてゆく日曜日

目礼のそこに露草ひらきけり

残る蚊に刺されてあはれなる心地

灯を消して湖想庵十七夜月

ひとゆらぎしてむらさきの門火かな

大女のやうなわが影秋灯

秋刀魚焼く去年の雑誌みな括り

新涼や鋏を入るる母の衣

お大黒さまいちじくを煮て在す

バス降りて御婦人はみな秋日傘

眼薬のなまあたかく九月来る

何がしか夜風そのうち秋の風

虫の夜のなかなか書けぬ悔み文

二学期の始まる青きからすうり

道の端にじつと黙祷終戦忌

かたはらに莟を高く蓮ひらく

蜩やをんな坂下占師

流れ藻は流れのままに魂送り

長靴とビニール傘と虫の声

わが胸に当りて夜蝉落ちにけり

朔の夜の片隅からすうりの花

盆僧の背すぢ十四歳といふ

石橋玖美子

古橋 淑子

山崎志夏生

金子 恵美

後藤 智子

野木 藤子

大貫 瑞子

成岡ミツ子

半田 良浩

今野志津子

小久保 寛

早田 保子

植村やよひ

田中 啓介

二宮 操一

中村 朋子

成岡ミツ子

森田伊佐子

城下 洋二

後藤 清美

城下 洋二

山崎志夏生

深津 健司

植村やよひ

 

 

 

 

記:石橋玖美子


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