2010年3月藍生主宰句 |
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黒田杏子
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冬薔薇金環ののち開く 野水仙父の往診黒鞄 一月十五日「あんず句会」 ささめ雪筆塚に積み氷りけり 寂信翁復帰いよいよ寒稽古 正座して嵯峨野僧伽の寒気よし 一月十六日 寒日和伊丹柿衛文庫かな 第三回秩父吟行 宝登山の梅林も見頃とて その香聞く素心梅なかんづく 寒中遍路老若男女数多 ねむりても梅の香につつまるる 両神山や暁の寒満月寂と 森厳清澄秩父寒満月暁闇 梅ののち両神山節分草 雛の句選み選みて古稀も越ゆ 人の子のほほゑみかへす春の星 |