例会トピックス 

第187回 藍生4月例会

(平成20年4月6日)
会場:池袋芸術劇場大会議室

主宰ご出句

花に埋もれて花浴びてけふの日を

花の夜の枕の高さそれぞれに

  藍生事務局長
妻看取られし花冷の鬚男


特選句
  橋かけて白砂流紋ゆふざくら  
初桜眩し照りても翳りても   
夜桜を仰ぐ楽天家となりて   
くりかへす桜が散りてまた咲いて
春のなほ春となりゆく雨はげし 
桜前線千鳥が渕にとどまれる  
夜桜やかはほり顔を掠めゆき  
目借時手術を終えし医師の群  
明日飲む薬取り出す花の夜   
松前の冷ゆる櫻を恋ふ日なり  
日の暮を悲しと人のいふ桜   
花の戸の押されお昼の届きけり 
藪椿?漆作家とぞ申す     
老犬の老人に添ふ花の雨    
観音の額に揺るる花の影    
結び目をゆるやかにして桜かな 
花季を睡れるかぎり睡りけり  
花守の墓守であり父であり   
黄昏の風をうながす落花かな  
身じろがぬ雨の大島桜かな   
さつきまで灯りてをりし春障子 
公園に退屈な桜もありぬ    
もう一度花へ押したき車椅子  
柩には仏ふらここには生者   
一幹の桜へつづく人の列    
逢うて別れてはなびらの飛ぶ巷 
甘茶仏やがて苦しき香りかな  
遅き日の絵馬を見てゐる小学生 
ああ綺麗その一言を花見酒  

寺澤 慶信
石橋玖美子
上村 章子
半田 真理
田邉 文子
小久保 寛
神保 洋子
城下 洋二
田中 啓介
水巻 令子
二宮 操一
鈴木  仁
藤井 正幸
後藤  洋
入沢まき子
半田 真理
田中 啓介
山崎志夏生
水巻 令子
今野志津子
水野 浩子
田邉 文子
浅見 宏子
竪 山飛人
石橋玖美子
水巻 令子
山崎志夏生
木津川珠枝
熊倉 伸宏 



記・写:後藤 洋


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