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あんず句会(藍生関西7月例会) (平成20年7月18日) |
主宰ご出句 | ||
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青鷺のとりつくすべもなき背中
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特選句 | |||
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新聞社裏玄関の合歓の花 ふり向けば夏野の風に老いし夢 夏至の空はたとさびしくなりにけり 瀬音きくすずしさみしと瀬音きく 夏野ゆく刑期終えし少年ひとり 波を抱く海女に夏野の遥かなり 夕顔やみるみる今の過去となり 灯を消してあゆむ夕顔まであゆむ 青鷺の孤立夕日に忘らるる おほらかに衣をまとひて夏嫌い 淡海が呑む完熟の大夕焼 夏野ゆく父追ひ母を振り返り 夕顔やひとりをんなは鈴ならし 青鷺の蹴つて濁れる一枚田 身の底の祇園囃子と帰りけり 青鷺の羽打のごとし残生は かき氷たれにも会はぬ他所のまち 夕顔や千年の夜々ひらき継ぐ 青鷺の二声怒れるごときこゑ 夕立来る木々の歓喜のこゑの中 西陣の奥ゆふがほの灯さるる 夕顔やつかれきつたるいもうとよ トライアングル鳴らして来たる夏野より 炎昼や女体老猫みじろがず 鉾梯子降りてさまよふことのまた |
滝川 直広 |
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写真:長晴子(c) 記:長 晴子 |
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