例会トピックス 

第177回 藍生3月例会

(平成19年3月4日)
会場:芸術劇場大会議室

主宰ご出句

   飯田龍太先生長逝
  二ン月の二十五日の甲斐の星

 お訣れの山爐に降りぬ春の星

   悼 龍太先生  
  春月の昇りてしんと甲斐の國

 

特選句
 

山寺のいとにがかりし蕗のたう   
春泥の轍一途に海へ向く      
夢の奥にもこぼれけり雛あられ   
蜆舟大きな船の通りけり      
東京駅構内春の愁ひ満ち      
幼くて膝送りして雛の客      
白樺の林白樺の雪解風       
あかつきの火の粉となりて鳥帰る  
日曜は休むべし糸瓜蒔く夫よ    
ちちははの写真の下に雛飾る    
囀りや父より小さき祖父の墓    
啓蟄の蟻急くこともなかりけり   
らふばいのとほくに見ゆる目覚めかな
花の香をときには疎む遅日かな   
早鰹腹におさめて故国発つ     
通し稽古のつづきたる雛の夜    

岩井 久美惠
牛嶋 由美子
大貫 瑞子
長尾 美知子
徳重 真理子
江上 洋子
有住 洋子
野木 藤子
村越 縁
深津 健司
石橋 玖美子
柴山 正子
今野 志津子
石橋 玖美子
牛嶋 たけし
岡崎 弥保

 


記・写:後藤 洋


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