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大寒の花魁下駄のつややかに
満月ののぼりいよいよ寒明くる
玄関に低き月見る鬼やらひ
冬深し啼いて知覧のきりぎりす
老母の不幸者めと豆を打つ
節分や駆けおりてくる一役者
雪の無き東京に住み不幸せ
雉鳩の庭に降り立つ春隣
餅花や叱られて出る骨董店
子供らを前に立たせて豆を打つ
花守の一庵一灯冴返る
しづり雪かわせみ青く青く消ゆ
一度抱く海を越えゆく雛の荷
里山の誰とも会はず冬の鵙
こののちのわれに生涯母の雛
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岩井 久美惠
原田 桂子
鎌田 ゑり
内山 森野
桑田 津海坊
岡崎 弥保
横井 定利
井上 英子
鎌田 ゑり
田中 修明
野木 富士子
山口 都茂女
水巻 令子
各和 正雄
植村 やよひ
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