例会トピックス 

あんず句会(藍生関西12月例会)
 (平成19年12月 日)
会場:曼陀羅山寂庵
兼題:十二月・冬夕焼け・枯一切

主宰ご出句

あかつきの高野山上枯野星
かなしみと傷み消えゆく大枯野
枯野人われになじみし布鞄
徐々にわれも那須野ケ原の枯野人
納句座翔青ゆたか到着す
 



特選句
  冬夕焼消えて子の家とほきかな
冬満月夜更けてだれかわが名呼ぶ
寂庵のほとけの顔も十二月
十二月八日何の日虚しき日
大根煮て耳とほくなるすこしづつ
はは憶ふこころ枯野をさまよへば
梟のうしろ姿を誰も見ず
おほかたは枯るる近道なかりけり
蘆枯れて一切の音我に寄り
冬夕焼ふと攫はれてみたしとも
臘八や夜半冴えわたる鹿の声
をはりなき枯葉の続く夢路なり
一年をふつうにすごし十二月
手焙りの織部緑釉杉本家
寒夕焼車に積みし車椅子
わが余生一本の枯木のやうに
寂庵の句座ありがたき十二月
冬茜よりも記憶の茜濃し
冬夕焼すなをになみだあふれけり
野良猫にキラと睨まれ岸の鴨
成道会明星見るも道遠し
お遍路の手足を濯ふ冬夕焼け
問ひ返すこゑに目覚めぬ虎落笛
冬の坂ひとりになれば見ゆ聴こゆ

大出 豊子
角谷 彩子
太田 智子
藤平 寂信
太田 智子
氏野 光子
清水 憲一
米田多美子
畳谷 智代
佐渡寿美恵
大澤 玄果
水谷 紀子
川勝 洋子
宮永 麻子
藤田 翔青
藤平 寂信
永井 孔雀
畳谷 智代
水木 風子
中川 恭子
大澤 玄果
出井 孝子
宮田 泰子
寺島 麻里













記:長 晴子 写真(c):長 晴子


戻る