例会トピックス 

あんず句会(藍生関西10月例会)
 (平成19年10月19日)
会場:曼陀羅山寂庵
兼題:

主宰ご出句

栗名月母の句集も供へけり
墨磨つて写す母の句十三夜
後の月百歳の母五年祭
招かれし山廬の後の月あかり
つぎつぎに白鳥飛来後の月 



特選句
  鮒酢の水を替へたる良夜かな     
それぞれに月光まとひ別れけり    
酒の香のしばらくありし十三夜    
望の月ならびてみたる不幸      
遠き日の京の二階の寝待月      
もつとかなしめば藤袴あふるる    
栗飯の一膳分を届けけり       
秋の蚊に刺されしあともうかとゐる  
夫の手の月の畳を撫でてゐし     
これ以上離れてはならぬ十三夜    
芒野の橋を渡りてゆきしまま     
夜かんばしき萎れたる藤袴      
藤袴ゐなくなりたるそのあたり    
栗飯を仏飯としてひとりなる     
十六夜のすつぽんを食ふあはれかな  
磐座に降りるものある良夜かな    
石段を駆くる火祭火の男       
わがためか琵琶湖くまなく月皓々   
きつね啼く真葛ヶ原の夜々の月    
妹かへす夜寒の橋をおもふかな    
大袈裟に鯛に塩ふる秋祭       
底つきし秋の祭の祝ひ酒       
月に酌むあした帰るといふ人と    
秋深む母の板土間父の炉辺      

永井 雪狼
七波 真理
今井 わこ
知埜 詩音
川勝 洋子
河辺 克美
宮田 泰子
橋本 榮治
億  みき
洲崎 展子
篠田くみ子
宇高 徳子
河辺 克美
億  みき
今坂 雅子
滝川 直広
出井 孝子
藤平 寂信
中村 昭子
岡本 弘子
今坂 雅子
藤平 寂信
畳谷 智代
橋本 榮治













記:寺島麻里 写真(c):長 晴子


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