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あんず句会(藍生関西9月例会)
(平成19年9月7日) 台風による新幹線の遅れのため主宰の出句は無し |
特選句 | |||
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新涼のそれぞれにまた暮らしけり 身の内のひとり欠けたる大文字 白桃や父の明かさぬ幼年期 秋螢闇のあはさにとまどひぬ 砂のくに旅してゐたり雁のころ つばくらめ帰りしのちの風の寺 林住期ひとりの秋を聴くこころ 爽やかやペントハウスに湖の風 恙なく湖北に雁の来たりけり 爽やかに行き交ふ子らのこんにちは ふるさとの母に供へし秋桜 コスモスにコスモスのみの知れる風 かまつかや女人わづかに遠ざかり ほどもなく敵は葡萄を提げてきし 白桃の荷を解く母のこゑ聞こゆ ちちろ聴くこの世が好きな一市民 コスモス愛しいくさに逝きし上の兄 山霧の音急なれば立ち上がり ナイル河雁大挙して渡りゆく 澄みに澄む湖北の空に雁迎ふ 爽やかにここまでといふ線を引く しあわせになりたし一面のコスモス 寄るべなき老い身ぬちを雁渡る 雁鳴くやおとうとの墓まあたらし なにもかもまぶしきままにさはやかに 不可思議な余白を生きて夜の長さ 亀鳴くか病む兄叫ぶカーサンと |
(京都) 太田 智子 (京都) 曲子 治子 (京都) 滝川 直広 (愛知) 篠田くみ子 (京都) 出井 孝子 (大阪) 宇高 徳子 (大阪) 大出 勝重 (滋賀) 藤平 寂信 〃 (京都) 大沢 玄果 〃 (奈良) 奥 良彦 (京都) 今阪 雅子 (京都) 河辺 克美 (兵庫) 今井 わこ (京都) 寺島 麻里 (京都) 中村 昭子 (大阪) 岡本 弘子 (兵庫) 川勝 洋子 (広島) 大出 豊子 (大阪) 橋本 薫 (大阪) 氏野 光子 (京都) 宮田 泰子 (奈良) 米田多美子 (京都) 植田 珠実 (滋賀) 永井 雪狼 (京都) 中村 昭子 |
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記:長 晴子 写真(c):長 晴子 |
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