あんず句会（藍生関西３月例会）

　　例会トピックス　

あんず句会（藍生関西５月例会）

　（平成19年５月１８日）
会場：曼陀羅山寂庵
兼題：

主宰ご出句

この国の
立夏海に散骨山に散骨

五月十五日
寂聴さん行く手行く手に夏の蝶

共に散骨を遺言
鶴見和子木下順二飛ぶ螢

命終の迫りくる佐久の草笛

清滝にて
八十五歳寂聴さんと螢呼ぶ

特選句

	百匹の虫をあやめて百の薔薇　　　　　すこしお洒落をして逢ふや夏の蝶　　　黒揚羽もののひかりの端をゆき　　　　国原に鳥語あふるる新樹光　　　　　　さびしうて焼酎呷る夏の月　　　　　　夏蝶の集ひとほのきゆく意識　　　　　さびしくはないが夏蝶待つてゐる　　　草笛を拵（こさ）えてくれしお寺の子　母の日か呟きながらハーブティー　　　草笛に老シェパードの大あくび　　　　夏蝶よ来たれ寂庵ばらの中　　　　　　芍薬のつぎ??ひらく家を出ず　　　　　初夏が好き磯の香も草の香も　　　　　夏蝶や誰にも会はぬ住宅街　　　　　　雨去りし後の光輪白牡丹　　　　　　　竹落葉ふぶく里なり乙訓は　　　　　　草笛や誰よりほそき首をして　　　　　草笛を吹いてはならぬ夕まぐれ	（奈良）奥　　良彦（京都）今阪　雅子（大阪）宇高　徳子（奈良）南浦　小糸（滋賀）藤平　寂信（愛知）篠田くみ子（京都）太田　智子（京都）出井　孝子（京都）今阪　雅子（滋賀）藤平　寂信（京都）中村　昭子（京都）寺島　麻里（京都）中村　昭子（京都）田中　櫻子（石川）畳谷　智代（京都）滝川　直広（京都）河辺　克美（奈良）米田多美子

記：長　晴子　写真(c)：滝川直弘