例会トピックス 

あんず句会(藍生関西3月例会)
 (平成19年3月16日)
会場:曼陀羅山寂庵
兼題:

特選句
  しんしんと桜降るのみ眠るのみ    
野遊や間遠に竹の爆ぜる音
野遊びや元気に泣ける男の子
梅咲いて鹿のあつまる森の奥
船降りて一笠一杖涅槃寺
手をひいてもらひぼちぼち野に遊ぶ
介護師の野遊びにいくまた楽し
野遊びの果て大佛に到りけり
どの子にも縁はうれし涅槃像
三月や光りをまとふ微笑佛
もどりやうのなきこの道花ミモザ 
野あそびの元気なふりをしてをりぬ
みづうみにいの春月の照りわたり
永き日や古里遠く大志無く
山遠しれんげ畑のなほ遠し
不惑の春つまづく歩く立ちどまる
野あそびや老人会はをどり出し
黒猫にミモザ零れる疎水みち
啓蟄や手のひらほどの産着受く
いもうとのはうがかしこく花ミモザ
おのおのの絵を包みたるおぼろかな
吉祥の雪舞ふ法印転衣式
遊女屋のぼんぼり浮ぶ霾ぐもり
春の雪高野親しき山となり
橋本 榮治
滝川 直広
出井 孝子
宇高 徳子
永井 雪狼
藤平 寂信
  〃
奥  良彦
河村喜代子
佐藤 静江
河辺 克美
米田多美子
永井 孔雀
縣 ひとみ
井崎ユキ子
今井  豊
中村 昭子
水谷 紀子
宮永 麻子
今阪 雅子
曲子 治子
長  晴子
植田 珠実
荻野 りゅう












一重丸句
  谷川の谷にひびける令法飯
目を閉ぢて小顔となりぬ花ミモザ
朧夜の暗きところに手をあはす
八荒の波に押さるる湖の色
けふは家に居やうと思ふ木瓜の花
野遊の風が連れ去る笑ひ声
野遊の友の行方を雲に問ひ
日脚伸ぶ座して昨日にゐるごとし
急行のとまらぬ駅の花ミモザ
幼な子に摘まれてゆきし土筆かな
野遊に飼猫までも駆り出され
三寒の島は過疎なり四温待つ
音たてて噛みて雛菓子京の味
つちふるやたまには家で過ごさうか
旅守虚空蔵菩薩鳥帰る
ひぢ枕釈迦ふくよかに涅槃の図
お彼岸やわたしの好きなむしだんご
百年の木の家を抜け涅槃西風
梅の花ふぶく新人にはあらず
磯遊び蜑の民話を波が引く
ましら啼きとんびも鳴きて野に遊ぶ
リハビリの平行棒やよなぐもり
春雪の転衣の式に参じけり
バロックと鶯の声入り交じり
小机に拠ればいつしか春深し
こうばいのしづくくれなゐ手にうけて
常楽会祈りの中に過ぎゆく日
春月や洗ふものみな二人ぶん
庭師ひとり鶯のこゑほしいまま
雛の客にはかに句座の人となり
やみくもといふ寂しさの土筆摘む
柿衛本字のやさしさや涅槃西風
なづな見てをれば甲斐見ゆ龍太見ゆ
涅槃会のその頸細き僧のこと
満開のミモザ異国へ行きたしや 
喨々と宙にあふるるミモザかな
神うらみ神を信ぜず梅真白
小さき涅槃図虫喰ひの山の寺
越えし山来し大空を帰る雁

橋本 榮治
滝川 直広
宇高 徳子
永井 雪狼
河村喜代子
縣 ひとみ
井崎ユキ子
今井  豊
中村 昭子
洲崎 展子
水谷 紀子
大出 勝重
   〃
安土八重野
三枝 桂子
   〃
太田 智子
今阪 雅子
橋本  薫
大出 豊子
中川 恭子
曲子 治子
長  晴子
桑瀬 糸子
岡本 弘子
南浦 小糸
荻野 りゅう
寺島 麻里
宮田 泰子
   〃
氏野  光子
川勝 洋子
本郷 熊胆
金子 恵美
下山 容子
今井 わこ
億  みき
佐渡寿美恵
茶谷 幸子










記:長 晴子 写真(c):洲崎 展子


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