例会トピックス 

あんず句会(藍生関西4月例会)

 (平成17年4月15日)
会場:曼陀羅山寂庵


主宰ご出句
花の闇我を沈めて汝を沈めて
    今井豊さん頭部手術成功
        いちにん しょしゃ
生還の一人書写山の朝桜
                   ひとよ
花の闇手書きの一生わが一生
  こんこんと出羽三山の花の闇
  ゆつくりと渡りきるまで花の闇

特選句
  ゆふぐれの森のつめたき初櫻    
河辺 克美



  花あかり玄関に松低ければ     
横山 笑子
  さくらばな幹のくろきに鬼かくす  
川勝 洋子
  兼題は花一切なり地震過ぎて    
瀬戸内寂聴
  素顔にて会ふたれかれや朝桜     橋本 栄治  
  花冷やサガンの終の栖にて     
瀬戸内寂聴
  賢者愚者錬金術師花の闇      
安土八重野
  花の夜の吉野に仰ぐ北斗かな    
奥  良彦
  飲食のかほに日当る山桜      
畳谷 智代
  かはたれの花冷ゆるごと母老ゆる  
植田 珠實
  しだれたる先の一花の力かな    
中川 恭子
  淋しさの指にはじまる夕桜      畳谷 智代

一重丸句




  朔の夜の桜は星とひびきあひ    
篠田くみ子
  花ふぶく仮の栖処でありにけり   
米田多美子
  ぶらんこのまだあたたかき花月夜  
米田多美子
  春愁やカダックの花みな白し    
瀬戸内寂聴
  鳥の舞ふかたち桜も遊ぶ子も   
橋本 栄治
  その人の発車の時刻花三分    
七波 真理
  高杯に沈む金箔花の冷       
畳谷 智代
  落花追ふ落花の空の深さかな    
滝川 直弘
  満開の桜あしたを怖れけり     
太田 智子
  転舵してこの世に還る花見船    
永井 雪狼
  発心の我にいくたび朝桜      
橋本  薫
  雨もよし峰ざくらまた谷ざくら    長  晴子



記:奥  良彦  写真(c):長 晴子


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